AI・半導体関連「3年後の成長予想率」ランキングをどう読み解くか
AIの普及期待を背景に、今年に入ってから半導体関連銘柄を中心とした株高が続いた。日経平均株価は6月25日に終値ベースで史上最高値となる7万2366円を記録。それが7月に入ると中国AI企業の台頭による競争激化懸念や投機資金の巻き戻しなどから急落に転じ、その後も一進一退が続いている。今後も注目分野となることは間違いなさそうだが、どのような動きを見せることになるのか。
AI・半導体銘柄の先を見通すために、金融情報サービス会社・アイフィスジャパンの協力を得て、日本の主なAI・半導体関連銘柄の将来性を判断するうえでカギとなる「当期利益」の3年後までの伸び率を予測した「3年平均利益成長率ランキング」を作成した。
アイフィスジャパンは主要証券会社16社のアナリストによる業績予想をもとに算出した「IFISコンセンサス」を機関投資家などに提供するほか、個人投資家向けに「IFIS株予報」をYahoo!ファイナンスなどで掲出する。今回は、主要アナリストによる3期先(2029年3月期など)の当期利益予想の平均値である「3期先コンセンサス予想」と前期(2026年3月期など)実績を比較し、3年平均成長率の高い順にランキング化。日本企業のAI・半導体関連と目される銘柄のなかから各種データを抽出できる42銘柄を一覧にした。
同ランキングを見ながら、AI・半導体関連の相場について「今は“踊り場”のような状況」と指摘するのは、大学卒業後にIT関連企業を経て証券会社に入社し、ディーラーや営業の経験を通じて隠れた大化け銘柄の発掘手法を築いてきた個人投資家・かぶカブキさんだ。元手94万円を1年11か月で17.5倍に増やした実績を持ち、著書に『決算書3分速読から見つける10倍株とときどき50倍株』がある。2021年に38歳で独立し、今年も複数の半導体関連銘柄が利益に大きく貢献したという。
今は“踊り場”のような状況
AI・半導体関連銘柄の3年後の利益成長率をまとめたランキング表を見たかぶカブキさんは「こんな成長するんだなっていうのが第一印象ですね」(以下「」内のコメントはかぶカブキさん)という率直な感想を口にした。
ランキング上位を見ると、1位には3年平均成長率が144.4%と驚異的な伸びが予想されるキオクシアホールディングス。2位には太陽誘電、3位にはセイコーエプソンなどがランクインしている。直近では関連銘柄の株価が軟調に推移する場面も目立つが、その背景は必ずしも明確ではないとみる。
「今は下がっていますが、なぜ下がっているか今ひとつよくわからない下げだと思っており、“踊り場”のような状況ではないかと見ています」
関連銘柄は業績面では中期的な右肩上がりを見込んでおり、3年後も期待できるとの見方を示す。ランキングに挙がった顔ぶれについても、市場で広く意識されている銘柄が多いとの印象を語った。
「中長期的には、業績と株価は連動して動くものだと考えていいと思います。コンセンサス予想が外れる可能性はもちろんありますが、基本的には伸びると予想されるランキング上位の銘柄は有望な候補として考えていいのではないかと思います」
特にデータセンター向けの電源関連部品には注目しているという。電力を高電圧のまま供給すると発熱の問題が生じるため、電圧を下げて届けるための機器や部品の需要が旺盛だとし、「7位に入った村田製作所などはその関連で注目しています」と語り、こう続けた。
