業者の見極めは利用者に求められるのが実情(イメージ)
「1000万円超の買取額を提示されて愛車を手放したのに、代金が支払われない!」中古車業界の一部で、悪徳業者による被害が急拡大している。しかし、事件として立件されるにはハードルが高いといい、泣き寝入りするしかない被害者からは悲痛な声が届く。なぜ事件化されないのか? ビッグモーター問題をはじめ、中古車業界で相次ぐトラブルを追及してきた自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏がその実態をレポートする。【全3回の第3回】
円安で経営難になった業者が悪事に手を染めるケースも
中古車買取業者の代金未払いや遅延、さらには悪徳業者が跋扈する背景にあるのが、中古車市場に近年生じた“異変”だ。
急激に進んだ円安により海外からの需要が増え、国内の中古車の仕入れ価格は高騰を続けている。メンテナンスが行き届いた日本の中古車は海外で人気で、輸出台数は右肩上がりで伸びている。
その反面、中小零細の中古車販売業にとっては仕入れコストの上昇で経営難に陥る会社が増加。東京商工リサーチによると、中古車販売業者の倒産は2025年に101件となり、過去10年で最多を記録した。
ユーザーを裏切る行為に手を染める業者はごく一部だが、そうした業界動向が、在庫を抱えることのできない中小零細事業者の経営を悪化させている構造的要因もある。
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