老後資産の使い方の注意点とは(写真:イメージマート)
長寿社会の今、「老後」でどんな選択をするかによって、人生は大きく分かれる。だが、老後生活の天国と地獄を分ける境界線は、実に見えづらい所に潜んでいる。老後生活に欠かせないお金とセカンドキャリアに関する落とし穴をすべて可視化していく。
「退職金を極力使わない」という落とし穴
老後を支える資産については正しい選択が欠かせない。虎の子の退職金は「いくらあるか」より「どう使うか」が重要だ。セカンドライフアドバイザーの小谷みどり氏が語る。
「退職金を受け取るとまとまった金額が口座に入るため、“これだけあれば大丈夫”と、つい財布の紐が緩んで老後資産が枯渇してしまいがち。金額に安心する前に今後の年金収入と毎月の支出を調べ、計画的な使い道を考えることが大切です」
一方、老後が不安だからと退職金を貯蓄し、極力使わない選択も落とし穴にはまりやすい。
「いつかこれに使う、と先送りにし続け、結局使わずに亡くなるケースが散見されます。大切なのは生活や介護に必要なお金を確保した上で、“元気な今だから使えるお金”を導くこと。体が十分動くうちに配偶者や家族と旅行に行きたければ、“計画するのは今”となります」(小谷氏)
退職金は「残すお金」「日々の暮らしに使うお金」「元気なうちに使うお金」に分けて考えることが賢明だ。家計管理を配偶者に任せきりにせずお金の出入りを夫婦それぞれがしっかり把握しておくことも70~80代に向けた備えになる。
