まず、売価から記念硬貨を取得したときの費用(額面以上であれば買取価格)と査定など手続きに要した費用を控除して譲渡益を算出します。貨幣ですから額面より低い額で売ることはないでしょうが、例えば古銭などで取得価格より値下がりして売った場合にはその損失分を利益分と通算し、その合計額が譲渡益になります。この譲渡益から特別控除額(主に一時所得や譲渡所得に適用される、年間最大50万円の控除枠)を差し引いた残額が譲渡所得になります。
譲渡所得は、ほかの所得(例えば給与所得など)と合計して総所得金額を求め、そこから所得控除(医療費控除や社会保険料控除など)の合計額を差し引いた残額に対して、金額に応じて決まる所得税の税率を乗じて税額を計算します。
この計算の過程で、譲渡所得については、資産の保有期間が5年以下の短期譲渡所得と5年超の長期譲渡所得が区別されます。後者は半額で合計されるという違いがあったり、土地・建物・借地権などの不動産の譲渡所得については別の税額算定の方法があったりします。
しかし、あなたに記念硬貨の売却以外に資産譲渡の譲渡益がなければ、譲渡所得による税金の心配はありません。
というのは、先述の通り、特別控除額の上限が50万円だからです。査定で50万円なら、取得費用を控除すれば譲渡益は50万円以下のはずで、特別控除額の上限に達しません。したがって譲渡所得はゼロになるので、確定申告は不要となります。
※女性セブン2026年10月22日号