葬祭業界の懐事情は(イメージ)
当たり前のようだが、人が嫌がる仕事は常に人手不足だ。そうしたなか、葬祭業については「人は必ず亡くなる。しかもこの先どんどん高齢者は増える。つまり葬儀業は絶対に食いっぱぐれることはなく、安泰だ」というイメージもあるかもしれない。安泰なら、求人募集にも殺到しそうなものだが、なぜかそうはならないのが葬祭業界である。そして、その実態は見えにくい。
葬儀社スタッフの給料の額やその決まり方など葬祭業界のお金にまつわる実情を業界歴約30年、1級葬祭ディレクターの赤城啓昭氏が解説する。前編は、葬儀社スタッフの給料について。【葬儀業界の本当の給料事情・前後編の前編】
「給料が良くないとやってられないはず」というイメージ
「葬儀屋さんって、儲かるんでしょう?」
20年ほど前、出張時に使っていたカプセルホテルのフロントの方にこう言われたことがあります。領収書の宛名を書いてもらったとき「何の会社ですか?」と聞かれたので「葬儀社です」と答えると、冒頭の発言が返ってきました。
一泊4000円のカプセルホテルに泊まっている節約ぶりから懐事情を察してくれ、と内心思いましたが、当時こう思っている人は多かったようです。給料の実態を知っているというより、遺体に触れたり遺族に接したりするストレスの多い仕事なのだから、給料が良くないとやってられないはず、というイメージだったのでしょう。
