たーちゃん氏のXより
株式投資で元手50万円から80億円超の資産を築いた億り人・著名投資家のたーちゃん氏が9月10日に亡くなり、1か月あまりが過ぎた。
ステージ4のがんが発覚してからも精力的に投資を続け、昨夏に上梓した『50万円を50億円に増やした投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)は18万部を超えるベストセラーに。たーちゃん氏はマネーポストWEBや週刊ポストの取材にも快く応じ、自ら築き上げてきた投資の手法や考え方、がん発覚後の心境などを余すことなく語っていた。
たーちゃん氏のXアカウントから、ご家族の言葉で亡くなったことが発信されたのは9月15日。知らせを受けて、投資家仲間として交流があったDAIBOUCHOU氏は自身のXアカウントで「同世代同士、当然老人になるまで株仲間として生きていくものと思っていましたが、51歳と早すぎる死で、死という喪失感の現実の重さを実感します」と追悼の意を表明した。
そんなDAIBOUCHOU氏がたーちゃん氏の投資スタイルや思い出を振り返る。
がん発覚後の造船株への集中投資
2022年にがんの告知を受けたたーちゃん氏は、トランプ米大統領の方針で造船に注力するアメリカが他国に製造を頼るとにらみ、当時10億円を超えていた元手の多くを「名村造船所」につぎ込んで資産を大きく膨らませた。さらにそれを韓国の造船最大手「HD韓国造船海洋」に集中投資し、最終的に資産は80億円超に達したことを明かしている。DAIBOUCHOU氏はこう語る。
「がん発覚後の造船株への投資は目を見張るものがありました。あれだけの資産を築いていたら、普通は分散投資などで守りに入りたいところですけど、たーちゃんは最期まで自身のスタイルを貫いたのではないかと思います。
たーちゃんはもともと特定の銘柄に集中投資をするタイプで、ずっとコンスタントに資産を増やすというよりは、突発的に大きく儲けるというパターンだった印象です。
2012~2013年のアベノミクス相場の初期の頃にもアイフル株で大きな利益を得ていましたが、その後はそこまでの大当たりはなく、ここ数年の造船株への集中投資で一気に資産が増えたのではないでしょうか。自信を持ったら突っ走るというような、意志が強い方でした」(以下、「」内コメントはDAIBOUCHOU氏)
たーちゃん氏に教えてもらった銘柄で恩恵
DAIBOUCHOU氏によると、たーちゃん氏は「シクリカル」(循環的な景気変動)を見極める力が秀でていたという。
「企業が保有する純資産(土地や現金など)の価値に比べて割安に放置されている『資産バリュー株』への投資は、いつまで経っても株価が上がらないバリュートラップにはまってしまいがちですが、たーちゃんはそこにシクリカルを掛け合わせる手法を用いていました。
シクリカルを見極めて、企業の業績が不振のタイミングで買い、利益が天井くらいまで上がったところで売ることで、同じ資産バリュー株でも大きく儲けることができるわけです。それが顕著な成果となって表われたのが、直近の造船関係への投資だったと思います。
私はどちらかというと、あまりシクリカルを意識せずに放置できるような銘柄が好きなのですが、たーちゃんに名村造船所やHD韓国造船海洋のことを教えてもらい、それに乗っかったおかげで2024年と2025年は大きな恩恵を受けることができました」
