豊富なラインナップ、唐津で角打ちを営む「渕田酒店」と店主の渕田眞充さん
基本は「グラス2杯」だが「おちょこ3杯」も導入したワケ
さて、渕田酒店は1991年に移転するまでは別の場所にあり、そこでも角打ちをやっていました。現在の場所に移った当初は角打ちはやっていなかったものの、2024年4月に角打ちを復活させます。それから2年半、多くのファンがつくようになりました。角打ちを復活させた理由は、店の裏にコンビニが新しく営業開始したことも大きかったようです。
「差別化しなくてはいけないじゃないですか」と渕田さんは語ります。かつてコンビニにもイートインコーナーが併設されていることは多かったものの、コロナ以降は廃止の流れへ。そんな状況もあり、「酒を飲みながらつまみを食べたり、仲間と喋りたい人はいるだろう」という考えから角打ちを開始したのです。
最近は軽食を作るような酒屋もありますが、渕田酒店のつまみは缶詰、駄菓子、スナック菓子、乾きもの類。豊富な種類がある日本酒の中から店主が見繕ってくれた「飲み比べセット」が人気あります。「グラス2杯+豆」で700円。渕田さんが客の要望に応じ、日本酒を選んでくれます。これは、「有料の試飲」という位置づけで、客が気に入った場合は瓶ごと買ってもらえることも見越しています。そして、基本は「グラス2杯」ですが、迷う観光客等には同額の「おちょこ3杯」で日本酒の選択肢を増やす。そうすることによって、お土産として買ってもらえる可能性を増やす工夫をしています。
そんな渕田酒店には「渕田酒店友の会」があり、現在17人が参加中。LINEグループには店主の息子さんも入っており、新しい酒や季節限定酒が入った時などは連絡をし、友の会メンバーに告知をします。そんな友の会メンバーの「うなえもん」氏はこう語ります。
「角打ちの良さは新しいお酒と出会えるとこですね。店主さんのオススメのお酒を出してくれたり季節によって冷やおろし、秋あがりなど、違った味が楽しめるのもうれしい。狭い店内だからこそ、気軽にお隣の方と酒談話で盛り上がれるのも醍醐味のひとつです。仲良くなって次のお店に一緒に飲みに行ったりすることもあります」
