“液体サンドペーパー”でも日本勢が世界を支える
CMP(化学機械研磨)はウェーハ表面を平坦化する工程のことで、スラリーはその際に用いる研磨粒子を含んだ液体薬剤です。仕上げ磨き用の液体サンドペーパーのようなものですね。
このCMPスラリーでも日本企業が強く、米国企業のインテグリス(旧・CMC マテリアルズ)に次いで、日本のレゾナック・ホールディングス(旧・昭和電工)、フジミインコーポレーテッド、富士フイルムホールディングスが世界上位を占めています。
また研磨に使うCMPパッド(研磨用の特殊な樹脂シート)でも、米国勢に次ぐシェアを日本の富士紡ホールディングスが持つなど、この分野でも重要なポジションを占めています。
スラリーやパッドといった消耗材はGPUなどに比べると一見地味ですが、ナノメートル単位の仕上げ精度が要求されるため、品質の差が歩留まりに直結します。日本企業の高品質・高信頼な製品が、世界中の半導体工場で採用されている理由もそこにあります。
以上、シリコンウェーハ、フォトレジスト、フォトマスクブランクス、CMP スラリーなど、半導体材料の主要どころを見てきましたが、実はその他の材料分野でも軒並み日本勢が強いです。
たとえば薄膜形成に使うスパッタリングターゲット(金属薄膜の材料)では、JX金属が世界シェア1位です。同社は2025年3月に上場して以来、株価も順調に推移していますね。