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百貨店はどこも同じ? 各店が見据える「百貨店の新たな価値」

 結城氏は「新たなカタチの百貨店」として『ギンザ シックス』をあげる。

「ギンザ シックスは『コト』を中心に展開している。例えば、食品売り場やレストラン、カフェが他の百貨店に比べて圧倒的に多い。この食べるという行為はモノを食べるだけでなく、その雰囲気を味わうというコトを販売している。また、能楽堂を作ったり、屋上庭園を作ったり、形のないサービス…つまり無形財(コト)と、それに必要な有形財(モノ)を提供している。

 これは阪急うめだ本店も実施している手法です。このようにライバルたちも百貨店の新たな価値を生み出そうと血眼になっているのです」(結城氏)

 だが、阪急うめだ本店もライバルたちに負けないよう、日々進化を続けている。婦人服売り場の復活を支えた、阪急阪神百貨店第1店舗グループ第一婦人服商品統括部長の佃尚明氏がこう力を込める。

「弊社にしかない強みを1つだけでなく、複数持つことを目指しています。3月には6階の婦人服売り場に渡辺直美さんを特命バイヤーにした、“ぽっちゃり”体型のかたをターゲットとした売り場をオープンしました。

 現在好調だとしても、半年先にはお客様のニーズとずれてくる部分も必ずあるはずです。そのため、4階をもう一度リニューアルする計画があります。それは、今まで捉えきれていなかったお客様をターゲットとした売り場になる予定です」

撮影/深澤慎平

※女性セブン2017年9月14日号

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