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ブイ・テクノロジー(7717):独自製品が有機ELパネルの量産に貢献 次の成長ドライバーか

ブイ・テクノロジー(7717)市場平均予想(単位:百万円)

tomatsu170911

企業概要

 FPD(フラットパネルディスプレイ)の製造装置を手掛けている企業です。

 技術革新の目まぐるしいFPD市場において、検査装置系でトップシェアを有し、さらに露光装置でも世界トップシェアを有す製品を有しています。

注目ポイント

 売上の5割は中国市場によるもので、世界で最もFPDが生産される中国において成功しています。これは同社がファブレスメーカーであることが奏功しており、開発に集中することで、ニーズにマッチした独創的な装置を提供していることで実現していると考えられます。特にメーカーの生産ラインをスマート化させたり、コストダウンに貢献する製品を創出している点がポイントです。

 特に検査装置や露光装置では高シェアを握り、技術革新の目まぐるしいFPD市場において存在感のあるメーカーです。メーカーと言っても工場を持たないファブレスで、開発に専念できることを強みに独自性のある製品を生み出しています。売上の5割を占める中国市場で、低価格メーカーを押しのけて受注を獲得しているのもそうした競争力があるからと考えます。足元の業績は好調で、受注も堅調に増えています。18/3期は過去最高売上、過去最高益を更新する見通しとなっています。

 パネルメーカーの経営資源が液晶から有機EL(OLED)へシフトするなか、有機ELディスプレイ製造装置の新規販売、管理ツール測定装置の好調な販売が期待できると思います。

 加えて、有機ELパネルの製造に欠かせない、そして困難とされる量産化に貢献すると言われるハイブリッドメタルマスクの新規事業化が、同社の新たな成長ドライバーになるのでは、と思っています。財務面は良好で、実質無借金経営。収益の効率性を見るROEは17/3期実績で26.5%と高水準。

 市場拡大が見込まれる有機EL関連銘柄として、その市場拡大に貢献する技術開発に成功している点はかなり注目されているところでしょう。

 同社株は殆どが海外売上のため、為替の影響を受けやすい体質ですが、市場成長を超える好業績と新たな成長ドライバーの出現を評価し、買いの水準にあると思います。

【PROFILE】戸松信博(とまつ・のぶひろ)1973年生まれ。グローバルリンクアドバイザーズ代表。鋭い市場分析と自ら現地訪問を頻繁に繰り返す銘柄分析スタイルが口コミで広がり、メルマガ購読者数は3万人以上に達する。著書に『日本人が知らなかった海外投資 米国株』他著書多数。最新の注目銘柄、相場見通しはメルマガ「日本株通信」にて配信中。

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