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パチスロだけで生活できるのか? 実践者が語る過酷な実情

 そして、スロプロが毎日やるべきことは、データ収集です。朝から打つ場合は、その前の日の閉店間際に店に行き、出玉状況をチェック。「この台は今日出ていないから、明日設定を上げてくるかもしれない」「あっちの台は、今日明らかに高設定の挙動だったから、明日は下げてくるかもしれない」などと予想をします。

 また、閉店時のリールの出目をチェックしておいて、翌日の朝に変更したかどうかを見ます。もしも出目が変わっていれば、店側が何らかの操作をしたこととなり、設定を変えてきた可能性が高まります。

 そういった細かいデータをできる限り収集します。可能であれば、AとBの両方の店でデータを取ります。

打たない時間が一番つらい

 閉店前のデータを家に持ち帰り、翌日に高設定が入りそうな台を予想します。ネットの掲示板などでも情報を収集し、第3候補くらいまで選んでおきます。

 そして、当日の朝はもちろん朝イチから打つのですが、入場順は抽選で決まります。もしもここで早い番号が引ければ、狙い台を打つのみ。しかし、遅い番号を引いてしまったら、ほぼ終了。朝イチから、高設定ではないと予想している台を打たされるわけであり、当然負ける可能性も高くなるのです。

 朝イチの台をちょっと打ってあまり状況がよくないようなら、すぐにヤメて高設定らしき台が空くまで、打たずに店の中をウロウロします。これが何より苦痛ですね。とにかく暇だし、高設定台なんてなかなか空くものではない。しかも、空いたらすぐにライバルに座られてしまうので、空いた瞬間を見逃さないように注意を払っていないといけない。スロプロを目指すなかでもっともつらい時間でした。

 そういう感じで「高設定台だけを打つ」という基本を崩さないように、朝から晩までパチンコ店で過ごすのが「スロプロ」です。入場抽選の時間を入れると朝の9時くらいから夜の11時くらいまで、約14時間の拘束。家に帰ってからも、機種に関する予習やデータの分析が必要なので、実労時間は更に上乗せされます。

 また、打つ台がないときは昼食でも食べて休憩もできますが、高設定台を掴んだときは、休みなく打ち続けます。お腹は空くし、腰は痛いし、大きな音と光で頭はぼーっとしてくるしで、体力的にはかなりハードでした。

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