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夫婦同姓に憤り バリキャリ女子が陥った“名義変更の沼”

 平等に支払いをするために共有名義の住宅ローンを組みたくても、平等でいるための別姓は選べないというジレンマに陥った。最終的には、義母の言葉で姓を変えることにしたという。

「義母に『夫の姓を名乗ってほしい』とお願いされたことで、私が折れました。なかなか断れないですよ。婚姻届を出すとき、好きな人と結婚できて嬉しい反面、もう今までの自分の名前は消滅するんだ、と寂しい気持ちになりました。

 感傷に浸る間もなく、すぐに免許証、パスポート、銀行口座、それに紐づくクレジットカード、保険、公共料金などの契約名義の変更手続きです。

 ほとんどの窓口が平日の午前9時から午後3時とか4時までしか開いていないので、そのために有給を使って仕事を休まなければいけません。うまくやればもうちょっと早くできるのかもしれないけど、住民票の写しや戸籍謄本も必要だったりして、手順がすごく複雑。RPGのダンジョンかよ?ってつっこみたくなるくらいでした」

 パスポートセンターや警察署の名義変更受付所には女性ばかり待機していたのが目に付いた。待ち時間も含めてひとつの手続きに2時間以上かかったところもあるという。

「入籍のときの諦めが原因で、こんなにも私の手間と時間が奪われることになるとは思いませんでした。私はやりたい仕事を休んで、チームの皆に頭を下げて、窓口で待ちぼうけ。この時間いつも通り働いていたらいくら稼げてたとか、作業がここまで進んだのに……と考えていました。

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