田代尚機のチャイナ・リサーチ

朝鮮半島の緊張緩和で中国「国境の町」の不動産価格が急騰

 こうした変化を利用して金儲けはできないだろうか?──地元の人々から、大連、北京など北方の大都市圏に住む人々まで、考えることは一つである。

 新大橋がかかる丹東新区の不動産価格が急騰している。マスコミ報道によれば、ある地元不動産会社の扱う物件の平均価格を見ると、4月20日には平均で4000元/平方メートルであったが、21日以降急騰し始め、4月27日、金委員長、文大統領の会談が行われた直後には5200元/平方メートルまで上がった(5月1日、証券時報など)。

 日本と北朝鮮の間には拉致問題がある。アメリカは北朝鮮に対して制裁・圧力をかけ続けており、北朝鮮は6日、それに対して反発、「問題の解決に役立たない」と警告している。日本人としては、中国人のようには楽観的な見方はできないが、大多数の日本人の予想に反して、劇的に朝鮮半島情勢の緩和が進む可能性もあるだろう。そうなった時に、どのような経済的変化が起こるのか、意識しておいたほうがよいかもしれない。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。

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