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女性の年金は複雑でもらい忘れも多い 「空白期間」には要注意

 申請忘れが多いのも、要注意だ。たとえば、妻が短期のパートをした時に厚生年金に加入したのはいいものの、パートを辞めた時に第3号への移行届けを忘れて「空白期間」になってしまい、年金が大幅ダウンというケースも意外に多い。WEB情報サイト「オールアバウト」の公的給付ガイドで、社会保険労務士の拝野洋子さんが続ける。

「特に注意したいのが、夫が会社を退職した時です。夫は厚生年金から外れて、国民年金の加入者になるため、妻も第3号から外れて、国民年金に入り直すことになります。さらに、夫は再就職すれば自動的に厚生年金に復帰しますが、妻は申請しなければ第3号に移れません」

 他にも、「離婚したのに国民年金への移行を忘れた」「会社員と再婚したのに第3号の申請を忘れた」などのケースにも気をつけよう。

あなたは「得する年金」もらえる世代? もらえない世代?

厚生年金受給開始年齢と「得する年金」額

 受給開始年齢は65才に引き上げられた。しかし、ずっと「60才からもらえる」と思って老後の資金計画を立てていた人は、急には対応できない。そこで、影響を少なくするために、一部の世代にだけ「60~65才で受け取れる特別支給」の制度が設けられている。

「特別支給は、女性の方が男性よりも5才若い時から受け取れるため、女性にとって非常に“お得”な制度です。私は特別支給のことを、『得する年金』と呼んでいます。その得する年金は、女性では現在52才以上の人しか受け取れません。たとえば52才の女性ならば64才から受け取れ、56才の女性ならば62才から受け取れます」(北村さん)

 詳しくは、表3をご覧いただきたい。残念ながら、現在51才以下の世代は、得する年金を受け取れない。

「ただし、過去に1年以上、厚生年金に加入していることが条件です。また、自分で申請しないと受け取れないので、年金事務所への申請は忘れないでください」(拝野さん)

※女性セブン2018年10月25日号

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