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年金「繰り下げ受給」選択が圧倒的に少ない当たり前の理由

年金「繰り下げ受給」を選択する人は「1.4%」しかいない

 現在、年金は65才から受け取れるが、実は約4割もの人がそれ以外の年齢で年金を受け取ることを選択している。自分に適した受け取り方を選ぶことで、年金額が増えたり、長生きのリスクに備えられたりするが、受け取り方を知らないと、知らぬ間に損することも。充実した老後のためにも、今正しい選択をすることが大切だ。

 現在の年金制度は、原則、「65才」から年金を受け取り始めて、死ぬまで受け取れる。一部の世代だけは「60~64才」でも部分的に年金を受け取れるが、あと数年でそんな特例制度も終わり、一律65才での受給開始になる。

 そうした中で受給を開始する時期を60~70才の間で自由に選ぶことができる年金の「繰り上げ、繰り下げ」制度だ。1年繰り上げをすると受け取れる年金額は6%減額され、1年繰り下げすると8.4%増額される。

 あなたが繰り上げに向いているか、繰り下げに適しているかを判断する前に、参考になる数字を知っておいていただきたい。すでに年金を受給している人は、どのような判断をしたのかという統計だ。厚労省の最新調査(2016年)によると、

・「繰り上げ」を選択した人の割合…34.1%
・「本来の65才受給」の人の割合…64.5%
・「繰り下げ」を選択した人の割合…1.4%

 だったという。

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