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投資

【ドル円週間見通し】米利上げ休止観測広がるも下げ渋る展開か

ドル円相場は下げ渋る展開か

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が1月14日~1月18日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は下げ渋りか。米国経済の失速に伴う利上げ停止の思惑でドル売り基調が続きそうだが、米中貿易摩擦の解消に向け期待が広がり、リスク回避の円買いは後退しつつある。また、ユーロ売りがドルを支える可能性もあろう。

 米連邦準備制度理事会(FRB)が9日に公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(昨年12月18-19日開催分)によると、多くのメンバーが株安への懸念から追加利上げに慎重姿勢を示したことがわかった。それにより、米国経済の減速感や利上げ休止観測が広がり、ドル売りの意欲は高まりつつある。

 パウエルFRB議長はその後の講演でバランスシートの正常化について言及したものの、来週発表される小売売上高やフィラデルフィア製造業景況指数などの経済指標が低調な内容となれば、ドル買い意欲は弱まりそうだ。また、英国の欧州連合(EU)離脱合意案が15日にも議会採決されるが、議会承認を得られない場合は政局混迷でリスク回避の円買いに振れる可能性があろう。EUからの強硬離脱を回避する動きも活発化し、決議まで政府と議会の駆け引きが続く見通し。

 反面、7-9日の日程で開催された米中通商協議に関して中国側による輸入拡大で米貿易赤字是正に進展がみられたもようで、米国経済の下振れ要因の解消に向けた動きが円買いを弱めそうだ。また、欧州中央銀行(ECB)のハト派的なスタンスを背景にユーロ売り・ドル買いが続けば、ドル・円の取引でドル売りが著しく強まることは想定しにくい。

【米・12月小売売上高】(16日発表予定)
 16日発表の12月小売売上高は前月比+0.3%の見通し。市場予想を下回った場合、米国経済の減速が意識され、株売り・ドル売りにつながりやすい。

【米・1月フィラデルフィア連銀製造業景気指数】(17日発表予定)
 17日発表の米1月フィラデルフィア連銀製造業景気指数は10.0と、12月の9.4からやや改善する見通し。ただ、景気の腰折れ懸念が広がり始めるなか、景気指数が予想を下回った場合、株安を通じてドル売り要因となろう。

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