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【日本株週間見通し】日経平均5日続落後の反発試す局面も

 今週の日経平均は落ち着きどころを探る軟調な展開となりそうだ。日経平均はゴールデンウイークをまたいだ10日に掛けての5日続落で、この間の下げ幅は962円強に達しており、急落後の反発を試す場面もありそうだ。米中貿易摩擦の問題は米国側の2000億ドル相当の対中関税引き上げが10日午前0時1分(日本時間同午後1時1分)に発効されたことで新たな局面に入ってきた。

 米国市場と為替の動向をにらみつつ、日経平均はリバウンドのタイミングを探ることとなりそうだが、上値を買い上がる材料は乏しく厳しい地合いが想定される。こうした状況下で発表される経済指標に、相場は過剰に反応する懸念もある。15日に中国4月鉱工業生産、米4月小売売上高、ユーロ圏1-3月期GDPなど米中欧の主要経済指標の発表が集中する。全般は神経質な展開を強いられることになるだろう。

 日経平均のテクニカル的には21368円近辺に位置する75日移動平均線と一目均衡表の雲上限がサポートするかが焦点だ。10日は大引けにかけて下げ幅を縮小し、このサポートライン上で大引けている。リバウンド局面では下降してくる5日移動平均線(21706円)が戻りの焦点だ。ただし、75日移動平均線も明確に割り込んでくると3月25日安値20911.57円が意識され、一段と深い調整に進む懸念が強まってくる。TOPIXはすでに3月8日安値1570.39ポイントを割り込み、2月8日の安値節目の1536.65ポイントに接近している。

 なお、3月期企業を中心とする決算発表は15日でほぼ終了する。13日はシチズン<7762>、東芝<6502>、14日は日産自<7201>、リクルートHD<6098>、15日は日本郵政<6178>、KDDI<9433>が発表の予定にある。米国では、15日にシスコシステム、16日にエヌビディアとウォルマートが決算発表を予定している。全般相場が乱高下した10日の東京市場でも、一時を含めて13銘柄がストップ高となった。富士ソフト<9749>やケーズホールディングス<8282>など、そのほとんどが決算発表を手掛かりとしており、物色的には業績相場が継続することが見込まれる。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、13日に3月景気動向指数、14日に4月景気ウォッチャー調査、3月国際収支、15日に4月工作機械受注、16日に4月企業物価指数、17日に3月第3次産業活動指数が発表される見込み。

 一方、米国など海外経済関連スケジュールは、13日は香港市場休場(釈迦生誕節)、14日に米4月輸出入物価指数、15日に中国4月鉱工業生産、中国4月小売売上高、米4月小売売上高、米5月ニューヨーク連銀景気指数、米4月鉱工業生産、ユーロ圏1-3月期四半期域内総生産(GDP、改定値)、16日に米4月住宅着工件数、米5月フィラデルフィア連銀景気指数、17日に米4月景気先行指数、ユーロ圏4月消費者物価指数がそれぞれ予定されている。

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