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「ノルマ廃止」の流れの中、営業マンはどう仕事していくのか

営業ノルマの配信が働き方にどう影響するか(イメージ)

営業ノルマの配信が働き方にどう影響するか(イメージ)

 保険料を二重払いさせるなどの不適切販売問題を起こしたかんぽ生命は「営業ノルマ廃止」に踏み切った。

「7月31日に19年度の営業目標を撤回、販売員のノルマも廃止しました。これまでは年度ごとに営業目標を設定し、全国の各郵便局や販売員にノルマを割り当ててきましたが、それがプレッシャーになり、新旧契約に重複加入させるなどの不適切な販売につながったと判断しました」(かんぽ生命広報部)

「脱ノルマ」に向かっているのは、問題が発覚したかんぽ生命だけではない。金融、不動産、製造業などで、同様の動きが広がっている。

 ただ、ノルマ廃止の流れによって、営業マンの仕事が何のプレッシャーもない気楽なものになっているかというと、そうでもなさそうだ。経済評論家の山崎元氏が指摘する。

「ノルマをなくした企業でも、昨年の数字、同僚の数字というものは間違いなく存在しているし、人事評価がある以上、営業マンがそれを意識しないことはあり得ない。『ノルマをなくせば、社員はのびのび仕事ができる』という考えは短絡的です」

 大手自動車ディーラー幹部が、最近の実情を明かす。

「いまは『ノルマ』ではなく『事業計画』という言い方をしている。働き方改革の影響もあって、以前のようなトップダウンではなく、本人とその部門の上長が話し合い、本人も納得した形で目標となる数字を決めていく。たしかに以前とは言葉も雰囲気も違うが、実質的なノルマであることに変わりはない」

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