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夫は存在すら知らない「名もなき家事」、家族でどう分担すべきか

 まずは「名もなき家事」の存在を理解させるのが、家事シェアの第一歩ということだ。その上でルールを決めれば、ムダな「名もなき家事」は一気に減ると、三木さんは言う。

「『名もなき家事』のほとんどは、家族の誰かの“尻ぬぐい”。個人が使う食器や衣類はそれぞれが管理する、コップは飲んだ人が片づける、トイレットペーパーは使い切った人が補充するなど、ちょっとしたルールを、家族で話し合って決めてください」(三木さん)

 はじめのうちは「出したらしまう、開けたら閉める」を徹底するだけでも充分だ。

「ルールを守れなかったら、そのつど互いに指摘し合う。ルールが厳しすぎると感じたら見直せばいい。指摘する時は批判するのではなく、冗談交じりに言えば、言われた側も受け入れやすく、家族のコミュニケーションにもなる」(三木さん)

 散らかしややりっぱなしがなくなったら、料理や掃除、洗濯に関連する「名もなき家事」も、家族に頼めるようになる。しかし、やり方を誤らないように注意したい。

「食器を洗ってくれるのはいいけど、夫がやるとかえって油が残るからやらないでほしい」(自営業・60才)、「夫に掃除機をかけるよう頼んだら、窓にぶつけて割ってくれた」(契約社員・54才)と、さらなる不満や余計な仕事が生まれかねないのだ。

「家族がほめてくれるなら頑張る」という男性の声

『「名もなき家事」を楽しく減らす法』(三笠書房)などの著書を持つ知的家事プロデューサーの本間朝子さんは、「夫にお願いするのは、ゴミ捨てや換気扇、排水口の掃除など、自分がやりたくない家事がいい」とアドバイスする。

「自分がこだわりを持っている家事は、ほかの人がやると、細かい所が気になってしまいます。でも、やりたくない家事なら、ほかの人の失敗も気にならないし、お礼も言いやすい」(本間さん・以下同)

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