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相続で揉める原因No.1 家の「共有名義」は後々トラブルに

不動産の共有名義は次の世代の相続も複雑にする(イメージ)

不動産の共有名義は次の世代の相続も複雑にする(イメージ)

 遺産分割を巡り全国の家庭裁判所で争われた事件数は、2012年の8000件から2018年は1万3000件と急増している。そのうち3割は遺産総額1000万円以下というから、もはや他人事ではない。いざ「相続」に直面した時、自分にどう関係するのか、どんなトラブルが降りかかるのか、「知らなかった」では済まされない。

 財産を把握する際、相続人それぞれの“取り分”も気になるところだ。特に家は物理的に分けられないため、「共有名義」を選ぶ人も少なくない。しかしこれが、後でとんでもないトラブルに発展する。

 会社員の根本さん(仮名、46才)は、2017年、2018年と立て続けに両親を病気で亡くした。

「姉は大学卒業後に結婚し、早々と家を出ていきました。以後実家には寄りつかず、遠方に住んでいることもあって、実家のことは私に任せきり。私は良縁に恵まれなかったこともあって、何年も家事と父と母の介護をしてきました。

 今さら実家を離れることもできないので、財産の相続時、ひとまず家の名義を姉との共有にして、私は実家に住み続けました。ところがつい先日、姉が突然やってきて、『実家を売却して、そのお金を半分よこせ』と言うのです。マイホーム購入の資金にしたいとどうしても聞きません」(根本さん)

 このケースについて、これまで1万4600件以上の相談に乗ってきた、相続コンサルタントの曽根恵子さんが話す。

「共有名義は、相続の中でも揉める原因ナンバーワン。共有にした時はよいのですが、後々きょうだい間でトラブルになるケースが後を絶ちません。また、名義人が亡くなった時、またその次の世代の相続が非常に複雑になり、それがまたトラブルのもとになります」

 家の共有名義にはくれぐれもご注意を。

※女性セブン2020年1月2・9日号

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