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条例で「ゲーム制限」の是非、家庭で制限されて育った人たちの思い

条例で「ゲーム利用制限」の動きをどう考えるか(イメージ)

条例で「ゲーム利用制限」の動きをどう考えるか(イメージ)

 香川県議会が依存症対策として、検討を進めているゲームなどの利用制限を含む条例案が波紋を呼んでいる。素案では、平日は60分、休日は90分に利用を制限し、夜間利用についても、小中学生以下は夜9時以降、高校生には夜10時以降に制限する内容を想定していると報じられた。

 1月15日には、大阪市でも松井一郎市長が、子どもたちの不登校問題に関連してスマホやゲームの利用時間について何らかの対策が必要かどうか、条例でルール化することも視野に検討する旨の発言をしている。スマホやゲームの利用時間が子どもたちにどんな影響を与えているかはあらためて検証が必要だろうが、実際に家庭内のルールでゲーム時間を制限されたて育った人たちは、自治体が条例でゲームの利用制限をしようとする動きを、どう見ているのか。

 30代の男性会社員・Aさんは、「僕らの時代とは環境が違う」としたうえで、今の時代に利用制限をすることは「地獄でしかない」と一蹴する。

「今、ゲームはもちろんネットまで規制したら、インフラを奪うようなものだと思います。確かにやりすぎはよくないですが、好奇心が旺盛な時期だからこそ得られるものがある。eスポーツも市民権を得てきている時代なのに、一律規制というのはむごいと思います」(Aさん)

 ゲーム利用に比較的厳しい家庭で育ったAさん。自身については、「ゲームを規制されて育った子どもの末路ではないか」と、苦笑いしながら話す。

「僕は親にゲームで遊ぶ時間を制限されていたので、ゲームがやり放題の友達の家で遊ぶのが何よりの楽しみでした。その友達は理系の難関国立大に進み、現在は非常に優秀なエンジニアになっています。僕はというと、完全に幼少期の反動で、高校卒業後はゲームがしたいがために、東京から地方の大学に進学。昼夜逆転でゲーム三昧の日々を過ごし、結果留年しました。今でも仕事以外は“ゲーム漬け”です。依存症をスマホやゲームのせいにして規制するのはおかしい。規制ではなくてうまく共存していく教育が必要なのでは」(Aさん)

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