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帰国者「ホテル三日月」の隔離生活に寄り添った勝浦市民の行動

「ホテル三日月」に滞在する帰国者を勝浦市民は励まし続けた(写真:時事通信フォト)

「ホテル三日月」に滞在する帰国者を勝浦市民は励まし続けた(写真:時事通信フォト)

 新型コロナウイルスの感染拡大で、「マスクの転売」「トイレットペーパーの買い占め」「公園で遊ぶ子供を通報」など、人々の利己的な行動が全国的に報じられているが、人の優しさは失われたわけではない。生活に密着する地方紙ならではの、思わずほっこりするエピソードを紹介しよう。

 千葉日報に報じられたのは、2月初旬に新型コロナの発生地である武漢市からチャーター機で帰国した在留邦人らへの励ましである。

 2週間の停留を余儀なくされた帰国者らの受け入れ先が千葉県勝浦市の「ホテル三日月」に決まったときには、勝浦の街自体を敬遠する風潮が一部で見られた。

 そうした偏見を物ともせず、隔離生活を送る帰国者約180人に寄り添ったのは、勝浦市民だった。

「2月6日、集まった方々がホテル前の砂浜に励ましのメッセージを作ってくれたのです。部屋からそれを見た帰国者の方がSNSにアップすると、8日朝に再び多くの方が集まってくださった。メッセージを書く様子が見えましたので、すぐにお客さまに館内放送でお伝えしました」(勝浦ホテル三日月担当者)

 千葉日報(2月8日付)によると、〈砂文字作りは午前9時ごろから開始。1文字の大きさは2mほどで、竹ぼうきや熊手、デッキブラシなどを使って絵文字も入れて書いた〉という。作ったメッセージは〈心はひとつ(ハートマーク)またきてね〉。

 完成すると書いた人々は横一列に並び、「滞在はもう少し。頑張れ!」などと大声で呼び掛けたという。ホテル担当者も、「温かい励ましでポジティブな気持ちに切り替わった」と話す。

※週刊ポスト2020年3月27日号

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