カリスマトレーダー池辺雪子 億の極意

豪ドル円がコロナショックから急反発、今後の値動きのポイントは

一時リーマン・ショック後の水準まで下落するも急反発した豪ドル円

一時リーマン・ショック後の水準まで下落するも急反発した豪ドル円

 コロナ・ショックを受け豪ドル円も1豪ドル=59円台と、リーマン・ショック以来となる価格水準まで一時下落した。現在は1豪ドル=70台前半まで反発したが、はたして今後どう推移するのだろうか。FX(外国為替証拠金取引)などのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが直近の豪ドル円相場の見通しを解説する。

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 豪ドル円は3月に1豪ドル=59円台まで下落しましたが、6月の上旬までに1豪ドル=76円台まで上昇しました。

 豪ドル円の上昇には、中国の経済活動再開が影響しているでしょう。オーストラリアは輸出額の3割程度を中国向けが占めており、中国市場の影響を受けやすい国です。中国の経済活動が再開されると共に、中国への輸出割合が高い鉄鉱石などの資源価格も上昇したことから、豪ドルも堅調に推移し始めました。また、ドル円が底堅く展開したことも、豪ドル円の上昇を下支えしています。

 オーストラリアの経済情勢に目を向けると、国内の新型コロナウイルス新規感染者数が落ち着き始め、シドニーではジムやダンススタジオなどの営業も再開。7月には経済活動再開のステップをさらに進めることを目指し、少しずつ規制緩和がされています。こうした動きも豪ドル相場を下支えすると考えられます。

 一方で、6月に入ると、中国がオーストラリアの大麦に追加関税を課し、豪州産の一部食肉の輸入停止など、オーストラリアは中国による貿易圧力を受けています。現時点では豪ドル相場に大きな悪影響は見られないものの、新型コロナウイルスの感染状況以外にこうした中国絡みの要因で、オーストラリア経済や豪ドル相場が振り回される可能性があるので、豪ドルをトレードする際には注意したいところです。

 豪ドル円の今後の見通しは、足元の急ピッチな価格上昇を踏まえると、一旦はレンジ相場に移行する可能性が想定されます。世界各国で金融緩和が進み、オーストラリアも今年3月に政策金利も0.25%に利下げしていることから、「高金利通貨」時代の1豪ドル=100円を超えるほどの上昇は見込みにくい状況です。

【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/

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