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【日本株週間見通し】米大統領選の結果待ち 欧州の感染再拡大にも不安

 新型コロナウイルス感染拡大に伴うドイツやフランスでの規制強化で、欧州株の急落を受けた28日のNYダウは943.24ドル安と下げ幅を広げ9月24日以来となる27000ドル台割れに沈んだ。29日の日経平均も前日比247.75円安で寄り付いたものの、この朝方寄り付きを安値に下げ渋る展開となった。前日に市場予想を上回る決算と通期予想の増額を発表したソニー<6758>が東証1部売買代金トップで6%を超える上昇をみたほか、日立<6501>、大日本住友製薬<4506>など決算発表銘柄の一角が大幅高となったことが、市場心理の一段の悪化を防いだ。

 30日の日経平均は5日続落となり終日マイナスゾーンで推移した。29日のNYダウは7-9月期の国内総生産(GDP、速報値)が予想以上の回復を示し5日ぶりに反発したものの、決算発表の米アップルが時間外取引で下落し、米株価指数先物も下げていることが懸念された。米大統領選を前にした持ち高調整の売りも出て、後場に一段安となった日経平均は354.81円安の22977.13円と5日続落し8月28日以来となる23000円割れで大引けた。10月月間では3カ月ぶりの反落となった。

 今週の日経平均は、一大イベントである11月3日の米国大統領選を迎えてその展開が予想しにくいものなっている。どちらかの候補が圧勝して勝敗がはっきりした形に落ち着けば、日米ともに株式市場はアク抜け感から上値を試す展開が期待される。ボラティリティも高まりそうだ。

 しかし、投票結果が僅差で結果判明に時間が掛かった場合、マーケットはリスクオフの展開を鮮明としてくることが懸念される。その場合は、為替動向も焦点となってくる。選挙結果が混乱するとドル安・円高への警戒感が強まる恐れがぬぐい切れない。この米大統領選に加えて、欧州で再拡大する新型コロナウイルスの動向と各国の対応も波乱材料となる。

 ECB(欧州中央銀行)定例理事会後の記者会見でラガルド総裁は12月に追加対策を講じる可能性を示唆したものの、その対策の内容と規模感は不透明感が強い。加えて、大統領選直後の4日から5日にかけてFOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。大きな政策変更は想定されていないが、5日のパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長会見には注意を払う必要がある。

 東京市場は3日が文化の日の祝日で休場となるため、2日は売り買いともに見送りムードに支配されることにもなりそうだ。こうしたなか、日経平均は下がる場面では下値硬直性も見せていたものの、25日移動平均線に上値を抑えられた展開となり、23100円近辺を走る75日移動平均線も割り込んできた。

 この75日移動平均線も割り込んできたことでトレンドは上昇から下降に転換したと判断され、次は1000円以上も下にある200日移動平均線(21996円)が意識され下ブレリスクが高まる懸念が増している。

 物色面では、注目された29日に米国の巨大IT企業GAFA(アルファベット、アマゾン、フェイスブック、アップル)の四半期決算は4社ともに市場の事前予想を上回る形で着地した。ただ、スマートフォン「iPhone」の売上高が市場予想を下回ったアップルは、決算発表後の時間外取引で下落するなど株価の反応はマチマチの展開となっている。

 一方、東京市場ではソニー<6758>、パナソニック<6752>、ファナック<6954>など増額修正や好業績見通しを発表した銘柄の株価は好反応を示している。物色的には業績相場が継続する見込みだ。

 今後の主な企業決算では、2日にNTTデータ<9613>、4日にソフトバンク<9434>、伊藤忠<8001>、5日に任天堂<7974>、三菱商事<8058>、6日にトヨタ<7203>、NTT<9432>が発表を予定している。やはりトヨタの決算が市場のセンチメントを左右してきそうだ。なお、ソフトバンクグループ<9984>の決算発表は週明けの9日となる。

 今週の主な国内経済関連スケジュールは、2日に10月自動車販売台数、衆議院予算委員会、3日は文化の日で東京市場休場、4日に10月マネタリーベース、9月16日・17日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、6日に9月家計調査、9月毎月勤労統計調査が予定されている。

 一方、米国など海外主要スケジュールは、2日に米10月ISM製造業景況指数、中国10月財新製造業PMI、3日に米大統領選挙投開票・上下両院選挙、米9月製造業受注、ユーロ圏財務相会合、4日にFOMC(5日まで)、米10月ADP雇用統計、米9月貿易収支、米10月ISM非製造業景況指数、5日にパウエルFRB議長会見、6日に米10月雇用統計、7日に10月の中国貿易統計が予定されている。

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