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田代尚機のチャイナ・リサーチ

アップルの新エネルギー自動車開発が進展か 中国企業含め熾烈な争いに

2020年12月23日 7:00 マネーポストWEB

百度は自社で自動運転技術を開発中

 自動車産業の規模からいえば、中国が世界最大である。中国は10年前から新エネルギー自動車産業を国家の戦略的新興産業に位置付け、国家主導で育成に取り組んできた。BYD、上海蔚来汽車、小鵬汽車などはすべて民営企業だが、大手から邪魔されることなくこの業界に参入できたこと、当局から簡単に事業免許を得られたこと、金融機関、証券市場からの厚いサポートを得られたことなど、中国政府の政策による後押しがあったからこそ、ここまで成長することができた。

 中国本土にはここで上げた以外にもいくつかの新興メーカーが起ち上がっている。彼らの背後には巨大な中国市場があり、熾烈な生き残り競争の中で育っているだけに、日本の大手メーカーにとっても、彼らは決して侮れない存在だ。

 中国本土大手ハイテク企業も、新エネルギー自動車産業に積極的に参入しているが、アップルのように直接自動車製造を手掛けようと考えているところはないようだ。ただ、百度は莫大な費用をかけ、自社で自動運転技術の開発を行っている。一方、ファーウェイ(華為技術)、テンセント、アリババなどは、新エネルギー自動車メーカーに投資をする形で、市場の成長を自社の収益に結びつけようとしている。

 ほんの十数年前までは、“自動車の開発には、蓄積された高い技術と莫大な資金が必要であり、自動車産業は大手に集約されるだろう”といった見方が大勢を占めていた。この混沌とした状況は、当時、全く想像すらできなかった。日本の大手自動車メーカーにとっては厳しい状況かもしれない。

 アップルや、中国ハイテク企業のような事業開発のやり方は、日本企業がもっとも苦手とするところではないか。

 同業他社から容赦なく有望な人材を引き抜き、破格の給料を支払い、方針が変わればすぐに切る。何の実績もなく、あるのは根拠のない壮大な計画だけといった企業の将来性を瞬時に見抜き、やる気と自信だけはありそうだといった経営者の資質を冷静に評価する。

 日本人、会社組織が、競争を嫌ったり、リスクから逃げたり、現状を変えることをためらったりする限り、日本は世界のイノベーションに乗り遅れてしまうかもしれない。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動中。メルマガ「田代尚機のマスコミが伝えない中国経済、中国株」(https://foomii.com/00126/)、ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(http://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も展開中。

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