吉田みく「誰にだって言い分があります」

オンラインで始めた子供の習い事「やめたいけど、やめられない」30代母の見栄

オンラインの習い事は手軽ではあるが…(イメージ)

オンラインの習い事は手軽ではあるが…(イメージ)

 新型コロナウイルス感染拡大「第5波」は全国でワクチン接種が進むなか、従来型より感染力が強いとされるデルタ株が猛威を振るった。10代以下の若年層で感染者が増えるなど、1年半以上続くコロナ禍は予断を許さない状況が続いている。コロナ禍で定着した各種オンラインサービスの充実など「新しい生活様式」は、今後も根付いていくのではないか。コロナ以降、オンラインで子供の習い事を始めたという30代の母親に、フリーライターの吉田みく氏が話を聞いた。

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 新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに注目を集め始めたオンライン化。その中でもパソコンやタブレット、スマートフォンを用いた「オンライン教育サービス」市場が注目を集めている。矢野経済研究所が行った調査によると、個人向け「eラーニング」の市場規模は、2021年度に2175億円に達すると予測されている。2016年度の1170億円と比較すると、5年で2倍近くまで伸びる予想だ。

 都内在住の化粧品メーカー勤務、里田ひかりさん(仮名・34歳)は、子供の習い事をどうするかで頭を悩ませていた。夫と5歳と1歳の娘の、4人家族で暮らしている。

「長女が3歳になった頃から、何かしら習い事をさせてあげたいと思っていました。しかし、毎週教室まで連れていく手間が大変だと感じていて……、ずっと保留にしていたんです。他のママ友は休日を利用して習い事に連れて行っているという話を聞くと、置いていかれている気持ちと、自分の不甲斐なさでいっぱいになった時期もありました」(里田さん、以下同)

 自宅で学習ワークや通信教材をやったこともあったそうだが、集中力は5分も持たず、途中からふざけてしまうとのこと。何度注意しても繰り返すので、里田さん自身も嫌気が差し、親子での自宅学習は早々にあきらめたという。ちょうどその頃、新型コロナウイルス感染拡大がきっかけでオンラインを使ったコンテンツが注目され始めたのだった。

「きっかけは友人のSNSで、『コロナ禍なので、幼児教室がオンラインになりました』の投稿を見て、オンラインでレッスンが受けられることを知りました。早速気になるオンラインレッスンをチェック、即入会しましたよ。これで習い事問題が解決すると思ったんですが……、私の考えが甘かったようです」

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