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岸田政権55兆円経済対策に外国人投資家が熱視線 株価高値更新もあるか

外国人投資家が注目する岸田政権の経済対策とは?(Getty Images)

外国人投資家が注目する岸田政権の経済対策とは?(Getty Images)

 新型コロナウイルスの感染拡大が収まりつつあることで、いよいよ日本経済も回復しようとしている。ソニー、トヨタ、富士フイルムをはじめ、伊藤忠、三菱商事、三井物産など大手商社、海運の日本郵船、川崎汽船など過去最高益(半期ベース)が続出し、企業業績も絶好調。そうなると気になるのが株価の行方だ。

 日本の株価に大きな影響力を持つ外国人投資家は10月から再び買いに入り、企業の好決算が重なって株価は上昇局面にある。投資顧問会社「マーケットバンク」代表の岡山憲史氏が語る。

「外国人投資家が日本株、とくに日経平均採用銘柄を買うときに重視するのは政府の政策、財政支出の規模です。安倍政権が異次元の金融緩和と大胆な財政出動のアベノミクスを打ち出したとき、株価は9000円台から2万円へと2倍以上になった。日本株を売り越していた外国人投資家が、一斉に買い戻したことが上昇の原動力でした。

 ちょうど今、飲食や旅行の需要が回復してきましたが、そのポテンシャルはコロナ前に戻るところまでです。さらなる成長がないと外国人投資家の買いは続かない。だからこそ、政府の財政支出が重要視される」

 岸田首相は「18歳以下の子供1人10万円支給」などを盛り込んだ財政支出55兆円規模の経済対策を打ち出した。

「政府が55兆円出せば、外国人投資家が反応し、株価はさらに上昇に向かうでしょう。ただこれだけではまだインパクトが弱い。

 折よく、来夏に参院選が控えている。岸田内閣は選挙に勝つためにもう一段の経済対策を求められるはずです。特筆すべきは、今回の衆院選で与野党ともに積極財政推進を公約に掲げていた。マスコミはバラマキと批判したが、分配や成長のための積極財政は必要で、外国人投資家もその点に着目している。岸田首相には積極財政の動機があり、野党も反対しないとなると、さらなる経済対策を打てる」(同前)

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