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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「危険な場所」認定する企業も登場 炎上リスクあるSNSとどう付き合うべきか

2021年11月27日 16:00 マネーポストWEB

SNSと上手く付き合うにはどうすればよいか?(イメージ)
SNSと上手く付き合うにはどうすればよいか?(イメージ)

 ネットでは日々「炎上」騒動が発生している。過去の「バカッター」「バイトテロ」騒動も含め、ネットでの炎上により「人生オワタ」状態になる人も時々いる。はたして我々はいかにしてSNSと付き合えばいいのか? 新刊『炎上するバカさせるバカ 負のネット言論史』を上梓したばかりのネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、適切なSNS利用について考察する。

 * * *
 最近、世界的なナチュラルコスメブランド「LUSH(ラッシュ)」がフェイスブックとインスタグラムを含めた5つのSNSの利用を停止すると発表しました。その理由としてLUSH JAPANの広報担当者は『ABEMA Prime』の取材に対して、「危険な場所にお客様を誘引するのは私たちの信念に反する」と説明しています。

 SNSが心身へ悪影響を与える可能性を指摘した研究結果などを踏まえて「危険な場所」と表現したようです。SNSには情報漏洩や誹謗中傷などのリスクもあります。とはいえ、これを知った時、正直「もったいない」という思いもありました。同社は無料の宣伝ツールをみすみす捨ててまで、企業の理念を追求するということを選んだのです。

 思えば2013年に猛威を振るった「バカッター」「バイトテロ」は、多くの若者の人生を奈落の底に落としました。蕎麦屋の食洗器に入ったり、米屋の精米機に入ったり、さらには回転寿司店で醤油さしのノズルを鼻の穴に入れる様子まで、ツイッター等に公開する者が出現したのです。本人達は恐らく楽しんでいる様子を仲間内でシェアしている感覚だったのでしょうが、インターネットの特性上、世界中、誰でも見ることができる。

 すぐに彼らは炎上し、バイト先が特定されたり、所属する学校には電凸(電話突撃)が相次ぎ、退学する者も出ました。

 当時あらためて「宣伝材料を持たない人間はSNSはやらないに限る」と思った次第です。何しろ、ネットに公開さえしなければ、退学処分になることもないし、クビにもならない。こうしたバカッターの元祖といえば、2007年の「吉野家テラ豚丼」騒動があります。すき家の「メガ豚丼」に対抗し、吉野家の店員がさらに盛りのすさまじい豚丼を作り、ニコニコ動画で公開したのです。あまりにも汚い下品な盛り付けから炎上。さらには、「食べ物を無駄にしている」的な批判も書かれ、当該店舗が特定され吉野家は謝罪に追い込まれ、従業員は解雇となりました。

 いずれのケースにしても「軽い気持ちだった」「冗談のつもりだった」などと投稿者本人は考えているはずです。しかし、その一度の愚行により、人生オワタ、状態になってしまう。こうした意味では、SNS利用によるメリットよりもデメリットの方が圧倒的に大きい。超ハイリスクな一方で、ほぼノーリターンなのです。

 一方、企業や宣伝材料を持つ著名人の場合は、積極的にSNSをやった方がいいと考えます。何しろ、宣伝ツールとしては優れています。私のような著述業の場合でも、書籍のPRにSNSは欠かせないもの。あと、イベント告知も行いますが、正直SNSがなかったら集客さえ難しいでしょう。そういった意味では、本当にSNSに感謝していますが、宣伝材料がない人にとってはリスクが高いと感じています。

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