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我が子が「YouTuberになりたい」で戸惑う親も 親子の「進路希望の溝」をどう埋めるか

夢を追いかけて専門学校に進学しようとする子どもたちにどう向き合う?(イメージ)

夢を追いかけて専門学校に進学しようとする子どもたちにどう向き合う?(イメージ)

 子どもが高校卒業、大学卒業のタイミングで直面することが多い「将来の進路」問題。親としては、子どもの意向をできる限り尊重し、将来の夢を応援してあげたいという気持ちはあるだろう。だが、もし子どもが親の予想外の進路を提示してきたらどうだろうか。例えば、最近だとYouTuberやプロゲーマーなどを目指す「専門学校」も登場している。そうした職業は若者にとって身近な“スター”でもあり、憧れるのは必然かもしれないが、親世代からすれば自分たちの時にはなかった職業だけに、戸惑うこともあるだろう。親子の「進路希望の溝」はどう埋めるのが正解なのか。実際に、進路選択に悩んだ経験がある親子の実例を紹介する。

息子が三者面談で「YouTuberの専門学校に行く」

 都内在住の主婦・Aさん(50代)の次男は、高校3年時の三者面談で、「俺、YouTuberになりたい。だから専門学校に行く」と口にした。

「自分のやりたいことが見つかったのは、素敵なことだと思います。一方で、親としては複雑な気持ちでした。私は短大卒、夫は大卒ということもあって、学歴の差によって、社会で受ける扱いや職業の選択肢が大きく変わってくることを経験しています。それを一生の仕事とする覚悟があるうえで、例えば美容師や整体師のような、資格取得のために専門学校に行くのはいいと思うのですが……」(Aさん)

 次男は勉強が好きではなく、暇さえあればYouTube視聴やゲームをしているタイプの子だったという。Aさんが将来の夢や目標を聞いても、いつも「やりたいことは別にない」と答えていた。そんな次男がようやく見つけた夢だけに、応援したいと思いながらもどこかモヤモヤした気持ちを抱いたAさん。次男にYouTuberになりたい理由を聞きつつ、それとなく大学への進学を提案した。

「次男に聞いたところ、『大学で学びたいことが何もない僕にとっては、その4年間は無駄な時間になる。スーツを着た会社員にもなりたくない。YouTuberは楽しそうだし、好きなことでお金がもらえるんだったら、それに越したことはない』ということでした。画面越しに見るYouTuberという職業が身近な存在で、キラキラして見えたのでしょう。

 ただ、そもそもYouTuberは学校に行かなくてもなれるし、年齢も関係ないはず。大学に行っておけば、もしYouTuberに飽きたり、熱が冷めたりした時でも、大卒という肩書が“保険”になります。学歴によって会社の基本給や待遇も違う。本気で一生の仕事にしたいのなら、大学と並行して専門学校に通ったり、大学生活のなかで並行してYouTuber活動もできるはず……と、親として大学受験を勧める理由を丁寧に説明しました」(Aさん)

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