一方で最近の漫画・アニメの盛り上がりを受け、母親から、「あの時、専門学校に通わせてあげたらよかった？」と聞かれたことがあるBさん。答えは「否」だという。
「知り合いがデザイン系の専門学校を卒業して、今は漫画家のアシスタントをしているのですが、ものすごい技術を身に着けていて、それでも苦労をしている。それを見ていると、私には到底つとまらなかったと感じます。私みたいに職業の表面上だけを見て、中途半端に憧れたタイプは、専門的な技術を学ぶ学校に通っていたら、きっとすぐ嫌になって辞めてたんじゃないかなと思います（笑）。父親に目を覚まさせてもらってよかったです」（Bさん）
ここで紹介した2つのケースは、いずれも当面の進路としては“夢”をいったんあきらめた形だが、必ずしもそれが正解だったかどうかはわからない。親世代からすれば馴染みの薄い新しい職業を目指す子どもを応援すべきか、あるいは現実を見据えた選択をさせるべきか、頭を悩ませるところではないだろうか。
