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【第3回】モテたくて始めたキャバクラのボーイから店長へ! | 突然マルサがやってきた!

■インターネットの先物取引が登場! これなら、今度こそ、儲かるはず!

 大儲けしようと始めた投資なのに、結果は大損。さすがに懲りて、それからはまじめに仕事に精を出すようになりました。

 おかげさまで事業は徐々に軌道に乗り、まとまった額の取引も増えてきました。ところが、僕という人間はどうやら金銭的に余裕が出てくると、心にスキができてしまうようです。

 2002年のある日、僕はインターネットで商品先物取引ができるサービスを知りました。あんなにヒドイ目に遭ったことも忘れて、激しく心をひかれてしまったのです。

 というのも、大失敗した以前の取引では、担当者を通して電話注文する方法にもどかしさを感じていたからです。

 突然、営業マンが電話をかけてきて、

「社長、アルミが高騰しています!」

なんて言われても、それが本当かどうかなんて自分じゃわかりません。

 冷静に判断できないまま口車に乗ってしまって、損をする。これがかつての僕の失敗パターンだったのです。でも、インターネットならリアルタイムに値動きを自分で確認できるし、セールストークに惑わされずに思い通りに取引できます。

 おまけに手数料も、電話取引とは比べ物にならないくらい格安でした。これなら、そして今度こそ、儲かるはず。僕はそう確信して、取引口座を開設しました。

 初めてのインターネット取引です。クリックひとつで買いも売りも自由自在、気分はもう先物ディーラーでした。以前はゴムとアルミで失敗したので、今度はガソリンにトライ。

 するとどうでしょう。なんと1日で100万円も儲かってしまったのです。

「オレってスゲエじゃん!」

 こんなカンタンに儲かるなら、どんどんやらなきゃ損です。僕はすぐに別の取引を始めたところ、数日後にはなんと、200万円ものマイナスになってしまいました。

「アレ!? そんなハズじゃあ……」

 僕はついムキになってしまい、今度は取引のボリュームを増やしました。損を一気に取り返そうと思ったのです。すると、これが完全に裏目に出ました。

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