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食品添加物表示制度の変更で「無添加」表記が不可に その大きな問題点

健康被害が懸念される添加物一覧【2】

健康被害が懸念される添加物一覧【2】

 人工甘味料はがん以外にも様々なリスクがある。

「米テキサス大学の研究では人工甘味料入りのダイエット飲料を飲んだ人の糖尿病リスクが増加しました。また、米国立衛生研究所の調査では、人工甘味料がうつ病の発症リスクを高める可能性を指摘しています。他にも腸内細菌の代謝異常や腎機能障害、脳卒中、心筋梗塞、血管系疾患の発生リスクを高めるとの研究結果もあります。

 人工甘味料は砂糖と比べて最大約4万倍の甘みを持ち、多くのダイエット飲料や健康食品に用いられますが、報告された数多のリスクを鑑みれば、摂取しないに越したことはありません」(大西氏)

 人工甘味料は菓子パンやアイスクリームなどにも含まれる。甘党は特に気をつけたい。

ルール変更の闇は深い。無添加食品の流通に力を入れるパルシステム生活協同組合連合会の常務取締役・高橋宏通氏が語る。

「添加物を使わずに素材を吟味したり製法を工夫したりと、大変な努力をしてきた企業や生産者が全国にたくさんおります。今回の表示規制は、無添加を謳うことができなくなるだけでなく、無添加のために努力してきた人々からモチベーションを奪うことに繋がりかねない。“どうせ表記できないなら”と、無添加をやめてしまう企業が出てくるかもしれません。業者にとっても消費者にとっても透明で公平なルールづくりを再考する必要があると考えています」

 買い物の際はこれまで以上にパッケージをよく見て、正しい知識で健康を守っていきたい。

※週刊ポスト2022年5月20日号

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