仕事をする人々はそれぞれの分野の「プロ」であり、サービスの提供を受ける側は、彼ら/彼女たちに対して敬意を持ちたい──。そうしたことをあらためて感じたというのが、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。中川氏は先日、カフェで「一日店長」をする機会があり、飲食店での接客業務を経験した。普段から飲食店を頻繁に利用している中川氏が、その経験を通じて感じたことを綴る。
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6月26日に、私は佐賀県唐津市のカフェで「一日店長」として、“駄菓子飲み屋”をやらせていただきました。本稿を書いているのは6月30日ですが、まだ当日の疲れが取れていません。当日は朝8時に店に入り、9時30分の開店時間前にお客さんが一人来て、開店時間になるとさらに4人お客さんが来てくれました。カウンターの中には私と私の妻が入り、友人のY氏が適宜お客さんの喋り相手をしてくれました。私も各テーブルを周り、一緒にお酒を飲みました。
この日は22時30分頃まで営業をしたのですが、ありがたいことに客足が途絶えることはなく、常に店内は賑わう状態でした。福岡から来てくれた人も多数おり、唐津や佐賀の人々と交流していました。私がやったのは、基本的に缶ビールを出したり補充したりする程度の作業でした。しかし普段やらないことだけに、猛烈に疲れてしまいました。この日のメニューはこれです。
■アルコール
缶ビール(アサヒスーパードライ):300円
ハイボール:300円
梅酒(ロック・ソーダ割):300円
缶チューハイ(レモン・グレープフルーツ):200円
■ソフトドリンク
ウーロン茶:150円
緑茶:150円
カルピスウォーター:150円
■つまみ
駄菓子:20円~
ベビーチーズ:1個30円
塩辛すぎるピーナッツ:1グラム3円
■おみやげ
森のアスパラ(持ち帰り・佐賀県太良町産) 270円/100グラム
自著『よくも言ってくれたよな』(新潮新書)