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飲食店の原価率は30%が基本ライン、高額メニューの方がお得なことも

「お得なメニュー」をどう見分けるか?(イメージ)

「お得なメニュー」をどう見分けるか?(イメージ)

 外食では何を食べたら“お得”なのか──ひとつの指標となるのがコストパフォーマンス(以下「コスパ」)だ。価格に対する材料費や原材料費の割合が大きい(原価率が高い)ということは、客の利益が大きく、店の利益が少ないことになるので、“コスパがいい”ということになる。しかしコスパのよさは価格だけを見てもわからない。

「安ければお得」というわけではない

「飲食店の原価率は30%が基本ラインになっています。そんななか、回転寿司は原価率約50%を維持しているといいます。このように、高い材料費をかけてでも、客の満足のいくサービスを提供しようという店は少なくありません」

 と話すのは、フードジャーナリスト・はんつ遠藤さん(以下「」内同)だ。では、高い材料・原材料費をかけている店やメニューはどう見抜けばいいのだろうか。

「安ければお得、というわけではありません。価格が高いメニューというのは当然、材料・原材料費も高いわけですが、ほかのメニュー同様の原価率30%で出すと高額になりすぎるため、客は手が出せなくなります。そのため、価格自体はそれほど上がらないよう調整するため、原価率を約35%に設定するケースが多いんです。つまり店の中でも高額なメニューの方が、原価率が高くコスパがいいということになります」

 とはいえ、そもそも高いメニューに手を出すのは厳しい。そんな人には、ランチがおすすめだ。

「いまは多くのチェーン店が、ランチに力を入れています。コロナ禍で夜の売り上げが落ち、昼に稼がないと生き残れないからです。そのため、夜と同様のメニューを昼に価格を下げて提供する店が増えています」

 夜メニューと昼メニューで同じようなものがあったら、価格を比べてみよう。

輸送費などの高騰で原価率が上昇するメニューも

 今後を考えると覚えておきたいのは、輸送費の高騰だ。

「いまは原油高で輸送費が高騰し、輸入小麦粉や輸入肉が値上がりしています。パスタやパンなどほぼ小麦粉で作られているメニューは、これまで原価率が低めでしたが、近いうちに30%程度に上がる可能性も。当然、値上げも考えられます」

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