閉じる ×
藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

人気の投資信託「eMAXIS Slim全世界株式」通称・オルカンは何がすごいのか?

世界の株式に丸ごと投資できる「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の人気の秘密に迫る

世界の株式に丸ごと投資できる「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の人気の秘密に迫る

 長期投資を始める際に、世界株式指数に連動したインデックス投信を選ぶと、全世界に丸ごと投資できて、世界経済の成長を取りこぼすことなく享受できる。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第9回は、「eMAXIS Slim全世界株式、人気の秘密」について。

 * * *
 長期投資前提でインデックス投信を選ぶ場合、比較検討の結果、コストが安く、純資産額が大きい「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」が最有力候補になると前回の記事で紹介しました。この投資信託は、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021」でも1位になるなど、投資信託に精通している人たちからも絶大な支持を得ています。

 数多ある投資信託の中でも“オルカン”と親しみを込めて呼ばれる「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」の人気の秘密に迫ってみましょう。

カバー範囲、コスト、成績と隙のないスペック

 ベンチマークとする指数は、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」で、日本を含む先進国・新興国の約50か国に国際分散投資を行います。

 世界経済は人口増加とともに成長しており、長期的にはそれと連動して株価も右肩上がりとなっています。オルカンは、特定の地域を限定せず“世界を丸ごと買う”投資信託なので、世界経済の成長を取りこぼすことなく恩恵を享受できます。

 しかも、オルカンは、経済情勢の変化に合わせて、強い銘柄の比率は大きく、弱い銘柄の比率は小さくなるよう自動的に入れ替えられます。投資で好成績を上げる絶対法則は、強い銘柄を増やして、弱い銘柄を切り捨てることですが、その作業を勝手に行ってくれるのだから、がぜん頼りになります。

オルカンの構成比率の6割超はアメリカが占める。続いて日本が5.4%(2022年3月末時点)

オルカンの構成比率の6割超はアメリカが占める。続いて日本が5.4%(2022年3月末時点)

 長期投資でもっとも重視すべきコスト面を見ても、文句なしの低さ。信託報酬は、全世界株式系のインデックス投信の中では最低レベルの0.1144%。しかも、純資産額が大きくなればなるほど、信託報酬が安くなる「受益者還元型信託報酬」を採用しています。

純資産額が大きくなればなるほど、信託報酬が安くなる「受益者還元型信託報酬」

純資産額が大きくなればなるほど、信託報酬が安くなる「受益者還元型信託報酬」

 2018年10月設定のまだ若い投資信託でありながら、純資産額6300億(2022年8月時点)と急拡大しているのもこの仕組みが寄与しているから、と考えられますね。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。