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途中離脱は当たり前? コンテンツ消費に疲れた人たちの「完走しない」という選択

最初からコンテンツを「完走」する気はない?(イメージ)

最初からコンテンツを「完走」する気はない?(イメージ)

 自分が使える時間は変わっていないのに、興味あるコンテンツの数は増えるばかり。できることなら気になる作品をすべて見たいが、時間が足りないというジレンマを抱えている人も少なくないのではないか。苦肉の策として、倍速視聴や複数のコンテンツを同時に“ながら見”する人もいるが、それでもすべての作品を最後まで鑑賞するには時間が足りない──。結果として、「完走はあきらめた」という人たちも増えているようだ。そうした人たちは、コンテンツをどのように楽しんでいるのか、当事者たちにその思いを聞いた。

倍速で動画を見てて「自分は何をしているんだろう?」

 IT企業に勤務する30代男性・Aさんは、かつては倍速視聴を駆使しながら、見たい動画コンテンツを消化する日々だった。

「時間が足りないので、とりあえず倍速で視聴していました。感情移入をする余裕はあまりありませんでしたが、とりあえず最後まで完走できたら満足という感じでした」(Aさん)

 そんなAさんだが、今では作品を途中で離脱する(=見なくなる)ことが多いという。

「今では、倍速してまでコンテンツを消化する人って、偉いと思うようになりましたね。僕は倍速で見ているうちに、ある時ふと、『自分は何をしているんだろう?』という気持ちになったんです。どうせ、気になるものを全部見られるわけもない。

 これまでは諦めが悪くて、一度手を出したものはノルマのように最後まで見ていましたが、今は全然『興味がもてなかったら、途中まででもいいや』という気持ちです。結局、無理して見なくていいという楽な方に流れて、作品を完走する方が珍しくなりました。途中までしか見ていなくても、おもしろい作品はおもしろいと思えますよ」(Aさん)

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