家計

基本は“必要ないものは買わない” 節約の達人が実践する「袋分け式家計簿」

丹羽志津子さんがつけている「袋分け式家計簿」とは?(イラスト/藤井昌子)

丹羽志津子さんがつけている「袋分け式家計簿」とは?(イラスト/藤井昌子)

 終わらない値上げラッシュのなか、「この程度なら、どこ吹く風」と、涼しい顔で家計をやりくりしている節約の達人がいる。「30年の住宅ローンを15年で繰り上げ返済した」という整理収納アドバイザー・丹羽志津子さんは、この物価高をどう乗り越えているのだろうか。

「物価が高くなっても、使えるお金は限られています。だから必要のないものは買わない。そんな基本に徹するだけで、やりくりに困ることはありません」

 そうキッパリと語る丹羽さん。27才から4年間でマイホーム購入資金の800万円を貯め、30年の住宅ローンを15年で繰り上げ返済した彼女が、約30年間実践しているのは、「袋分け式家計簿」をつけることだ。

「これは1か月にかかる諸経費を食費や日用品代など項目別に袋分けし、予算を立てて管理する方法です」(丹羽さん・以下同)

 具体的には、【1】の式〈月の収入-[固定支出+経費積立+未来貯金]=やりくり生活費〉を使って1か月分の“やりくり生活費”を算出。食費の予算を決め、イラストのような日付と店名、金額を書く簡単な家計簿の食費ページを作り、【2】〈丹羽式家計簿「食費ページ」のつけ方〉の書き方を参考に、毎週記入していく。

 夫婦と娘さんの3人暮らしの丹羽家の場合、食費の予算は月2万5000円で、週に使えるのは5000円。これとは別に、毎週買う必要のない米や調味料、嗜好品代は月9000円を予算とし、これらを合わせた3万4000円が1か月分の食費の予算となる。

「このページは毎日つける必要はありません。基本的に店単位で使った金額を記入するだけと簡単で、予算管理がしやすいため、わが家の場合、実際には2万円台で食費が収まることも多いんです」

 一般的な家計簿は何にいくら使ったかに意識が向くが、この袋分け式家計簿は、先に予算が決まっているため、“あといくら使えるのか”が一目でわかり、予算内で収めるために何を買うか、工夫できるのが特長だ。

「大事なのは、食品ロスを出さず、必要のないものは買わないこと。多少値上がりしても『これだけあれば大丈夫』と“足る”を知れば、不安から焦って買いだめに走ることもありません」

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