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【復活できない名門「東芝」】経産省の介入が続く限り再建は迷走、血税を失うことに

2022年11月22日 7:00 週刊ポスト

今後の舵取りを担う島田太郎・社長(時事通信フォト/東芝提供)
今後の舵取りを担う島田太郎・社長(時事通信フォト/東芝提供)

“日の丸家電”の一角だった東芝が国内企業十数社の共同出資によって買収され、ついに非上場化に向かう見通しだ。これから本格的な再編へと舵を切るが、社員12万人には“茨の道”が待っている──。『東芝解体』の著者・大西康之氏がその深層に迫る。

 東芝再建が泥沼化する背景には5つの理由があり、【1】「倒産」は極めて不都合、【2】「リーダー」がいない、に続く理由を解説する。【全3回の第2回。第1回から読む

【3】“経産省離れ”できない

 そもそも東芝はなぜ経営危機に陥ったのか。転落は2006年、6000億円超で米大手原発メーカーのウエスチングハウス(WH)を買収したところから始まった。原発プラントを家電製品や半導体に代わる輸出産業にしようと目論んでいたのが経産省。当時、資源エネルギー庁の原子力政策課長だった柳瀬唯夫氏が「原子力立国計画」をまとめ、「原発プラントの輸出」を経産省の政策の主軸に置いた。

 WHは世界で最初に原発の商業炉を動かした企業であり、原発業界では老舗中の老舗。日本企業はそのブランドに目が眩み、東芝と三菱重工業が激しい買収合戦を繰り広げた挙句、2000億円と見積もられていた企業価値の3倍に当たる金額で東芝が競り落とした。

 しかし1979年のスリーマイル島事故以来、30年以上、新規原発の建設が止まっていた米国では建設ノウハウが霧散しており、建設コストは雪だるま式に膨らんでいった。当然、WHに6000億円もの価値はなく、監査法人は減損処理を求めたが、東芝経営陣はこれを揉み消し粉飾に走った。

 これが2015年に発覚し、2017年には2年連続の「債務超過」という倒産レベルの経営危機に突き落とされた。

 東芝を経営危機に追い込んだ「原子力立国計画」だが、それをまとめた柳瀬氏は順調に出世し、2011年には大臣官房審議官、2012年には第二次安倍内閣の内閣総理大臣秘書官となり、2017年には次官に次ぐナンバーツーの経済産業審議官にまで上り詰める。2018年には、首相秘書官時代に官僚に対し加計学園の獣医学部新設問題を「首相案件」と伝えた疑惑が持ち上がり、本人は認めなかったものの退官を余儀なくされる。

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