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ニトリ・似鳥昭雄会長が日本の経営者に苦言「労働生産性が低いのは経営陣の問題」

ニトリ・似鳥昭雄会長が指摘する「日本の労働生産性が低い」理由とは(撮影/藤岡雅樹)

ニトリ・似鳥昭雄会長が指摘する「日本の労働生産性が低い」理由とは(撮影/藤岡雅樹)

 物価高に為替の激しい変動と、日本経済は激動のさなかにある。“経済予測の達人”と呼ばれるニトリホールディングス(HD)代表取締役会長の似鳥昭雄氏(78)は、日本経済の今後をどう見るか。自社の成長への道筋を含め、大いに語った。【全4回の第4回。第1回から読む

賃上げは「4%以上」に

 ニトリは国内だけでなく、アジアを中心に海外に110店以上を展開する。2023年も出店攻勢を仕掛ける似鳥会長は日本企業の経営者に物申す。

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 大切なのは何でも一番先にやる「先制主義」を貫くこと。この世界、先に走った者が勝ちです。

 ニトリは中国大陸に65店舗展開しています。2022年度は国内外計110店出店予定です。2023年度は計200店舗、2024年度は計220店舗を出店予定で、積極的に出店を進めていく予定です。すでに台湾やシンガポール、マレーシアに出店していますが、2023年以降には、タイやフィリピン、インドネシアや韓国にも出したいと考えています。景気が良くないからと守るのではなく、赤字覚悟で先行投資して、一斉に攻める1年にしていきたいですね。

 国内も攻めの姿勢で、挑んでいきたいです。今年は石垣島などにも出店予定です。離島など、人口が少ないところに出店すると住民の皆さんが喜んでくれる。ニトリは家具だけでなく日用品から家電まで置いていますから、そのような地域のお客様にも暮らしの豊かさや便利な商品をお届けしていきたいですね。

 どの業界も古いやり方を継続している企業は続かない。過去の成功を捨てることが大切だと私は思っています。当社の幹部には、「今までと同じやり方ならアルバイトと同じ賃金しか払いません」と話しています(笑)。40歳まではコストカットや機能見直しの「改善」でいいけれど、40代以降は今までのやり方を捨てて、新しい分野に踏み出す「改革」が求められる。実際にニトリの家具の売り上げは約33%だけで、新規事業を次々に開拓しています。

 日本経済が停滞しているのは労働生産性が低いからではないでしょうか。その原因は経営陣が同じことばかりやるからのように思います。

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