10月13日で閉幕する大阪・関西万博
2025年日本国際博覧会(通称「大阪・関西万博」)が10月13日に閉幕するまで1か月を切った。関係者を含めた総来場者数は2200万人を突破し、9月13日からの3連休前日となる12日は平日で過去最多となる総来場者数22万8057人を記録。最多は連休初日の13日で、総来場者数は23万7426人と最高値を更新した。
パビリオン入場も数時間待ちが当たり前となるなか、まさに最多来場者数をマークした12日・13日、駆け込むように万博入りする人たちは、万博についてどのような感想を持っているのか、話を聞いた。
「後回し」にしていた層が続々と
会場の最寄り駅・夢洲駅は早朝から大混雑で、電車で来場する人たちが利用する東ゲートは6時台で長蛇の列。タクシーやバスで来場する人たち向けの西ゲート周辺も7時前の時点で、座り込みで待機する人たちなど渦を巻いていたほどだ。
早朝、西ゲートの前で待機する人たち(12日)
会場内で取材に応じてくれた男性・Aさん(70代)は、兵庫県から夫婦でやって来たという。来場理由は「この機会を逃すと、生きている間にもう万博は行けないかもしれないから」というものだったが、この日の気温は最高34度。大きな誤算があったようだ。
「こんなに人が多くて、暑いとは……。会場は日陰が少ないので、ちょっと休憩をするためには飲食をするか、大屋根リングの下まで行かなくてはいけない。そこも激戦区で、地べたに座っている人もたくさんいました。今日は熱中症にならないように気を付けます」
会場では男女ともに日傘をさしている人が多い。取材班はまさに大屋根リングの下で倒れている男性を目撃したが、救護スタッフに話を聞くと、おそらく熱中症だという。想定以上の暑さに参るAさんには、もう一つの誤算があった。「混雑のピーク」だ。
「混雑するのは開幕当初だけで、会期後半にかけてだんだん人は少なくなるかと思っていたんです。まさか9月になって、ますます混むようになるとは……。もっと早くに来ていれば、もう少しゆっくりとパビリオンを見ることができたのかと思うと、時期を失敗したなという気持ちはありますが、『暑さと人ごみで大変だった』というのも、いい思い出になりそうです」(Aさん)
大阪府内在住の男性・Bさん(60代)は、「大阪」愛を語る。
「東京五輪には行けずじまい。大阪で行われる巨大イベントが万博で最後になるかもと考えると、どうしても一度は行きたいと思って、来てみました。家から1時間もかからない夢洲なら、まだ気楽やしね。これまで大阪の人で行く人は少ない印象だったけど、なんか話題になってるみたいで、夏ごろから急に気になって、焦って来た。私みたいな人は多いんじゃないですか」(Bさん)