親戚の子供の宿題を代行する行為をどう考えるか(写真:イメージマート)
世間ではさまざまな代行サービスが登場しているが、身近な人を相手にしたサービスとして、“親戚の子供からお金をとって宿題を代行する大人”もいるという。このような行為は、法的に問題はないのだろうか。実際の法律相談に回答する形で弁護士の竹下正己氏が解説する。
【質問】
女性読者です。夫は今年の夏休み、親戚の子供らの要請(?)を受け、読書感想文をひとり7000円で引き受けていました。小説家を目指した時期もあったようで、小学生や中学生の文体をマネるのは難しくないそう。でも、親戚のおじさんがお金を取って宿題代行を行なうのは、違法ではないでしょうか。
【回答】
夏休みの宿題代行で、子供は思い切り遊べ、外聞は悪いですが、ご主人の小遣い稼ぎにもなります。親は夏休み中、宿題をしなさいと子供の尻を叩く必要もなくなりますし、夏休みの終わりに宿題完成の手伝いを大慌てでしなくて済みます。先生も宿題の出来栄えに満足。なので目くじらを立てることではないような気がします。
しかし、宿題が学力向上や夏休みの規律維持等の上で有意義であれば、子供にとってはかえって不都合であり、子供のズルを喜ぶ親も少ないはず。それこそ先生は子供の学力評価を誤り、相応しい授業計画が作れず、学習指導に支障をきたす可能性があるかもしれません。やはり、それぞれの関係者に悪い影響が出てきそうです。