「お金の使い方」で間違うケースは少なくない(写真:イメージマート)
どんな夫婦もいつかは必ず「ひとり」になる。その先の人生もまた、選択次第で明暗がクッキリと分かれる。ひとりになったらやってはいけないお金の使い方のルールを、専門家が解説する。
シニア向けのライフプランをアドバイスするセカンドライフ・アドバイザーでファイナンシャルプランナーの高伊茂氏が指摘する。
「目立つのが『お金』の間違いです。ひとりになって将来の資金が心配になると、多くの人は食費を抑えようとします。しかし、これは考えもの。粗末な食事の結果、免疫力が落ちて病気になるケースが散見されます。『今日は菓子パンひとつしか食べていない』と言って入退院を繰り返し、かえって出費増となる人が結構いるのです」
電気代を節約して冷暖房を使わず、体調を崩す人も多いという。
「今や夏場の暑さは昔と比べ物になりません。歳を重ねると温度の変化を感じにくくなるので、真夏にエアコンをつけずに過ごすのは命取りになりかねません」(高伊氏)
節約ではなく「使い方」を間違えているケースも多いと高伊氏。なかでも孫への援助で困窮する人が目立つという。
「孫の歓心を買うためにしょっちゅうお小遣いを渡す人がいますが、積み重なると意外なほど大金になる。これで老後資産が枯渇してしまうケースが少なくないんです。孫を援助したければ入学式、卒業式、成人式などの節目のタイミングでまとまったお祝いを渡せばOK。
