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中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「お店の人への感謝と配慮を忘れないようにしたい」飲食店でバイトし始めた50代男性の意識の変化と、日々の生活にあらわれた“ポジティブ効果”

飲食店での週1バイトを始めた筆者

飲食店での週1バイトを始めた筆者

 自己啓発書を読んだり、セミナーに参加するなど、意識改革を得る方法は多々あるが、「バイトをするといい」と意見するのは、最近、飲食店でバイトを開始したネットニュース編集者の中川淳一郎氏(52)だ。中川氏は現在、唐津焼でコーヒーやお酒が飲める「ちょこバル」(佐賀県唐津市)で週1回バイトするようになったが、その経験から日々の生活に対する意識も大きく変わってきたという。いったいどういうことか、中川氏がレポートする。

 * * *
 ひょんなことから最近、飲食店で週1回、5時間だけのバイトをするようになったのですが、自分の意識が大きく変わったのを実感します。最も大きいのは、自分が日々通っている飲食店従業員への感謝。そして客の立場としても最低限の配慮が必要だという思いが強くなったことですね。たとえば自分が行った店で、「すいませーん、すいませーん!」と絶叫する客や、大盛りを頼んだのに大量に残す客、とにかくブスッとしていて店員に「はぁ? 大盛りって言っただろ!」なんて言う客を目撃することもありますが、こうした行為は厳に慎まねばなるまい、という気持ちになりました。

 さすがに私もそのような行為はしていませんが、もしかしたら店員にとっては困ったことをやっていたかもしれない。それこそ、混んでいるのに4人で入ってきて、慌ててテーブルの上を片付けさせた、などはあったかもしれません。

 そういったことを今はする気はなく、「後で空いている時に来ますね」などと自然に言えるようになるでしょう。また、夏の暑い日、私の前のグループが手間のかかるアイスコーヒーを4杯注文したとする。私は生ビールを頼んだ。そんな時、「ドリップ中の合間に生ビール入れてくれてもいいのにな」なんて思ったこともありますが、この気持ちも失った。

 というのもバイト先の店で、私と同じく新人のマリさんを指導してくれているKさんというベテラン女性に「手間がかかるものを頼まれた時、簡単に出せるものは先に出してもいいものですか?」と聞いたところ、こう答えが来たからです。

「確かに『簡単に出せるもの』は早く出したくなるかもしれませんが、先に来たお客さんからすればあまりいい気持ちはしないでしょうね。すでにコーヒー豆は砕いていますし、ドリップも開始している。味のことも考えて、コーヒーから離れない方がいいと私は思います。だから生ビールとはいえ、先に出さない方がいいのでは」

 店にもよるかもしれませんが、私のバイト先では、「とにかく先に注文した人優先」というやり方でした。

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