再就職やバイト以外に収入を得る方法も(写真:イメージマート)
物価高騰が家計を直撃する昨今、年金頼みの老後生活に不安を抱く人は少なくない。そこで目を向けたいのが、年金以外のお金の稼ぎ方である。いまや趣味や積み重ねたスキル、持て余していた相続財産、不用品などが驚くほどのお金になるのだという。ここでは、現役時代のスキルで稼ぐ方法と、土地・建物(遊休資産)で稼ぐ方法を解説する。【全3回の第1回】
現役時代の「経験や知識」を「お金」に変える
総務省「家計調査・家計収支編」(2025年平均)で「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」を見ると、実収入25.4万円(うち社会保障給付は22.9万円)に対し、支出は29.7万円だった。毎月平均4万円超の赤字となり、「収入が年金のみ」の完全リタイア世代は預貯金を取り崩すなどして生活している実態がある。
物価高の今、生活の先細りを避けるには年金以外から収入を得る必要があるが、70歳前後での就労はハードルが高い。『副業・複業・ひとり社長で年金に月プラス10万円を得る方法』(日経ビジネス人文庫)の著者で副業評論家の藤木俊明氏が語る。
「まず年金プラス月1万円を目標にすれば、再就職やバイト以外に収入を得る方法はたくさんあります。心身の健康が第一の老後には、『ローリスク』で『絶対に無理をしない』姿勢が重要です」
ただし、一つだけ条件があるという。
「今の時代に稼ぐにはインターネットの活用が必須。70代でもスマートフォンやパソコンを使う人は多いでしょうが、ネット環境だけは整えておく必要があります」(同前)
定年後に働かずにもらえるお金39(その1)
例えば現役時代の「経験や知識」は、ネットを介すれば簡単に「お金」に変えることができる。
「知見を持つ人とそれを求める企業を繋ぐ仲介サイトなどは退職者でも登録可能で、企業からコンサルの相談が届きます。法人営業や人事の経験者なら『業績改善のアドバイス』『ベンチャー企業の採用』などについて、企業のインタビューに答えると数万円の謝礼を得られます」(同前)
外国語翻訳やプログラミングなど高度な知識があればより稼ぎやすいが、営業職なら「販路拡大支援」、事務員なら「ワークフローの見直し」、工場・現場作業従事者なら「品質管理」「安全・衛生管理」といった実務経験を活かし、中小企業のコンサルを行なう例もある。これらはネット上で「定年後 コンサル マッチング」などと検索すると多数出てくる。

