*12:41JST バルテスHD Research Memo(1):2026年3月期は先行投資により減益。2027年3月期は増益を見込む
■要約
バルテス・ホールディングス<4442>は、ソフトウェアテストの専門企業である。独自の体系的な教育メソッドを強みとし、質の高いエンジニアを多数擁することで、開発の全工程における品質マネジメント支援を第三者の中立的立場で提供している。近年はソフトウェアテスト市場のアウトソーシング需要を取り込み、主力のテストサービスを軸にソフトウェア開発及びセキュリティ診断へも事業領域を拡大中である。現在は将来の持続的な成長に向けて、生成AIを活用したテストツールの自社開発及び自動化への積極投資を推進している。
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が11,939百万円(前期比10.6%増)、営業利益が923百万円(同0.4%減)、経常利益が921百万円(同1.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が573百万円(同1.2%減)となった。重要指標(以下、KPI)では、月間単価(ソフトウェアテスト)は852千円、期中の全セグメントにおける案件数は7,489件、期末の稼働エンジニア数は1,342名と順調に増加した。売上総利益率は30.7%(前期は29.7%)と改善した。一方で、人員増や生成AI関連投資により販管費は同19.9%増となり営業利益は微減益となったが、期初の想定を上回った。生成AI関連投資を除いた既存事業は順調に拡大しており、投資先行による減益ながら実質的な収益力は堅調であったと評価できる。
2. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高で14,160百万円(前期比18.6%増)、営業利益で970百万円(同5.0%増)、経常利益で950百万円(同3.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で610百万円(同6.4%増)を予想している。各KPIの上昇を図り2ケタの増収を見込む一方で、引き続き生成AIテストツール開発へ4億円以上の投資を計画している。このため、営業利益をはじめとする各利益の増益率は小幅にとどまる見通しである。同社は、中期経営計画に沿って2027年3月期までは投資を継続するため、回収期は2028年3月期以降になる見込みとしている。足元は微増益予想だが、将来の成長へ向けた過渡期にあると捉えられる。
3. 中期経営計画の進捗
同社は、生成AI技術面のリードを保つため「生成AIテストツール開発への積極投資を行う」ことを基本方針とした3ヶ年の中期経営計画を2025年6月に発表した。今後3期にわたり12億円(毎期4億円)の生成AIテストツール開発投資を行う予定であり、人に依存しないビジネスモデルへの転換を進めることで、IT人材不足の状況下でも継続的な利益拡大を図る。数値目標としては、2028年3月期に売上高170.0億円、営業利益18.8億円を目指しており、2027年3月期はこの計画の2期目に当たる。なお、同社は中期経営計画の進捗状況について計画どおり順調に推移しており、現時点で目標数値などの変更はないとしている。
■Key Points
・2026年3月期は減益となるも、計画どおりの着地。各事業は順調に拡大
・2027年3月期は先行投資により、5.0%と小幅な営業増益を見込む
・2028年3月期に売上高170.0億円、営業利益18.8億円を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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