財務省による「サナエノミクス潰し」の抵抗も(写真:イメージマート)
支持率急落の最中にある高市政権の綻びが少しずつ明るみに出てきた。政府が今後の重要政策の方針を示す「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」が同政権発足後初めて発表されたが、それを受けて円売りが進む“骨太ショック”に見舞われた。実はその「骨太の方針」をめぐって、財務省・日銀が「サナエノミクス潰し」とも言える反乱を仕掛けていた――その経過を示すのが、本誌・週刊ポストが入手したネガチェック版の「骨太の方針」だ。
表紙に赤文字で〈ネガチェック版〉〈2026/7/14 10:00 時点版〉〈取扱厳重注意〉と印字された「骨太の方針」は、文章表現などに問題がないかチェックするために役所だけに配布されるものだ。しかし、 官邸側は“骨太ショック”を招いたとされる箇所についてチェックを拒否。財務省側が、金融政策介入を牽制するための脚注が追加されるにとどまった(詳細は前編記事)。そして、このネガチェック版からは、消費減税についての官邸と財務省の攻防も浮かび上がってくるのだ。【前後編の後編】
サナエノミクスを潰すための財務省の常套手段
骨太最終版の発表後(7月21日)、市場では円がさらに売り込まれて翌日は1ドル=163円台の約40年ぶりの安値をつけ、「高市円安」と報じられた。
財務省取材経験が豊富な元東京新聞・中日新聞論説副主幹のジャーナリスト・長谷川幸洋氏は骨太の方針をめぐる攻防の裏をこう見ている。
「大メディアは骨太ショック、高市円安と一斉に報じているが、原油高によるインフレ懸念で長期金利が上昇しているのは欧米も同じ傾向です。円安にしても、骨太の方針の脚注ぐらいで為替を大きく動かせるはずがない。現在の円安は米国のイラン攻撃の長期化でドルが買われている反動です。
財務省は高市政権の積極財政や減税にブレーキをかけたい、サナエノミクスを潰したいから、メディアを通じて日本売りは高市政策のせいだと不安を煽らせるネガキャンをし、片山大臣と城内大臣が対立するように仕向けている。それは政権に言うことをきかせるための財務省の常套手段です」
