治療費を払ってもらいたい(イラスト/大野文彰)
歩行者と自転車が歩道ですれ違う光景をしばしば目にするが、接触事故が発生すれば、加害者には誠意ある対応が求められる。被害者が治療費の支払いを求めたが、加害者が支払わない場合、どう対処すべきか。実際の法律相談に回答する形で、弁護士の竹下正己氏が解説する。
【相談】
歩行者専用レーンと自転車専用レーンが色分けされた歩道で、歩行者専用レーンを逆走してきた自転車に衝突され転倒しました。そのときは大きなけがはなさそうだったので連絡先だけ交換しました。
2~3日後、腰の痛みを感じて病院に行ったところ、「衝突事故が原因」と言われたため、加害者に連絡。治療費の支払いを求めましたが、渋っています。加害者に治療費や慰謝料を支払ってもらうにはどうしたらよいですか。教えてください。(静岡県・60才・主婦)
【回答】
自転車専用レーンとは、車両の通行帯を区分するため、車道の端に設けられるものです。歩道上の自転車通行レーンとは自転車専用レーンではなく、道路交通法(道交法)63条の4の2項にある「道路標識等により普通自転車が通行すべき部分(普通自転車通行指定部分)」です。この指定部分は、歩道上で歩行者と自転車の通行を区分する道路標識のほか、指定部分が色分けされ自転車の絵が描かれています。
自転車は軽車両であり、車両の一種ですから、原則として車道を通行しなければなりません。70才以上の高齢者と13才未満の子供を除いて、歩道上を自転車が通行することはできません。しかし、歩道上に自転車の通行ができる標識がある場合と、車道状況等から自転車通行がやむを得ないと認められる場合は例外です。
