なぜ値上げがポジティブに受け止められたのか(時事通信フォト)
あらゆるものが値上がりしている。帝国データバンクによれば、9月に値上げされた飲食料品は4923品目と単月では今年最多に。年間では2万品目で値上げが実施されると予想され、消費者の負担は一層増しそうだ。そうしたなか、安定した品質の料理を安価に提供し、「庶民の味方」と言われた外食チェーンでも値上げが相次いでいる。
「値上げ」検討でストップ高に
これまで「値上げしない」と社長自らが繰り返し公言してきたサイゼリヤが、7月15日の決算会見で約6年ぶりとなる“値上げ”の検討を表明すると、株価はストップ高水準まで買われた。値上げは消費者が離れるネガティブな材料にも思えるが、そうは評価されないのだ。大手紙経済部記者が解説する。
「国民の認知度が高いサイゼリヤですが、テレビCMはおろか、自ら発信するSNSにも消極的。広告、広報に掛ける費用を徹底的に削減して安さと品質を追求するという方針を貫いてきました。それもあって支持を広げてきたわけですが、一定の値上げがあっても消費者が受け入れ、収益性が改善すると市場は判断したということでしょう」
