株価上昇を支えているのは何か(バンダイナムコHD。Imaginechina/時事通信フォト)
AI関連株が相場の主役だった2026年前半、「AIにキャラクターの価値を奪われる」との連想で売られたとされる2社の株価が急回復している。バンダイナムコホールディングス(東証プライム・7832)とカプコン(東証プライム・9697)で、年後半に入って約3か月でおよそ5割上がったとして注目を集めている。2027年3月期第1四半期の営業利益は、バンナムが692億円、カプコンが410億円で、ともに3割以上増えた。ただ、株価の上昇率はほぼ同じでも、稼ぎ方は“モノ”と“ゲーム”に分かれる。2社のビジネスモデルの現在地と業績の先行きを決算の数字から読み解く。
第1四半期だけで通期計画の4~5割を稼いだカプコン
10月6日付の日経新聞は〈「非AI株」にもマネー、金利上昇に対抗 日経平均3カ月ぶり7万円台〉と題した記事で、AI・半導体関連株だけでなく、コンテンツやIT関連の銘柄にも資金が流入していることを報じた。同記事では、〈東証株価指数(TOPIX)500の採用銘柄を対象に日経平均が最高値をつけた6月25日から10月5日までの騰落率を比べると、53.0%高のバンダイナムコホールディングスが首位、52.8%高のカプコンが2位につけた〉と言及し、この3か月あまりは2社がAI・半導体関連銘柄を凌ぐ上昇を見せている。
カプコンは7月28日に第1四半期決算を発表した。営業利益は410億円で、前年同期から66.9%増えている。翌営業日、株価はストップ高まで買われた。同社は通期予想の営業利益830億円を据え置いたが、第1四半期の時点で進捗率は49.5%に達する。3カ月で年間計画の半分近くを稼いだ計算になる。
バンナムは8月6日に決算を発表し、第1四半期の営業利益は692億円で前年同期比33.3%増えた。浅古有寿社長は、売上高とすべての利益が第1四半期として過去最高だったと説明した。バンナムの通期予想1850億円に対する進捗率は37.4%で、前期通期実績に対する第1四半期の比率27.4%を10ポイント上回る。
カプコンの増益の要因として、最初に思い浮かぶ説明は新作ゲームのヒットだろう。カプコンの『プラグマタ』は第1四半期に251万本売れた。ただし、それだけでは説明しきれない。カプコンの第1四半期の販売本数は2381万本で、このうち2126万本が発売から時間のたった過去に発売したタイトル(リピート販売)だった。旧作だけで、前年同期の総販売本数1416万本を5割上回る。
バンナムの増益も、ゲームから生まれたものではない。トイホビー事業のセグメント利益は88.8%増えたが、ゲームを含むデジタル事業は30.8%減った。
AI懸念で売られたとされる2社の第1四半期を支えたのは、カプコンではゲームの過去作、バンナムでは手に取れる商品だったと読める。より詳しくみていこう。
※本記事作成の一部に生成AIの技術を活用しています。
