アドバンテストの決算データを読み解く(Getty Images)
半導体検査装置メーカー大手のアドバンテストが10月28日に発表した2027年3月期中間期(2026年4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比60.5%増の8452億円、営業利益が96.5%増の4568億円だった。同社は通期の純利益予想も、7月時点の6600億円から7415億円へ引き上げた。一方で純利益の伸びは営業利益をさらに上回っている。増益のどこまでが本業の力で、新しい予想からは何が読み取れるのか。
純利益が営業利益より大きく伸びた理由
中間期の純利益は3681億円と、前年同期から116.8%増えた。売上高、営業利益、税引前利益とともに4指標が中間期として過去最高を更新した。最初に浮かぶ説明は、AI向け半導体の検査需要で本業が伸びたというものだろう。ただし営業利益の伸びは96.5%で、純利益との約20ポイントの差がある。
差を生んだのは、営業利益には含まれず、税引前利益の段階で加わる金融収益だ。上期の金融収益は570億円と前年同期の約13億円から膨らみ、うち542億円を戦略投資に関連する金融商品の評価益が占めた。同社も、金融収益の多くは投資有価証券の評価益だと説明している。
バランスシートを見ると、投資有価証券は3月末の679億円から9月末には4326億円へ増え、上期は負債性金融商品(債券など)の取得に1844億円を投じた。投資有価証券の増加には、純利益には反映されず、資本(純資産)に直接加わる時価の変動も含まれる。
投資の規模が膨らんだことで、同社の利益は保有する有価証券の値動きにも左右されやすくなったとみられる。評価益は相場次第で評価損にも変わりうる。では、この評価益を除くと、本業の伸びはどこまで残るのか。
※本記事作成の一部に生成AIの技術を活用しています。
